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□学校編3
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愛し子の名をフルネームで呼べば、あまり軽くない足取りでこちらへ来る。
「シーブック…」
教卓を挟んで目の前に立つ愛しのシーブックに、ザビーネはため息と共に手にした一枚の紙を差し出した。
これがシーブックとの婚姻届だったらどんなに良いことか…
と阿呆なことを何度も思ったが……残念ながらこの紙は、赤いチェック印が大量に付いた答案用紙だった。
「ぅ……」
シーブックは非常に気まずそうに紙を受け取り、恐る恐る隅に書かれた赤い数字に視線を当てる。
その数字は、しっかりと基準点を下回っていた。
「シーブック……赤点だ」
「ぅぅ……」
眉間にシワを寄せて数字を見つめ続けるシーブック。
その思い詰めたような困りきった表情もまた愛らしい…とザビーネはポーカーフェイスでうっとりしながら、短く息を吐いた。
「お前は前回も赤点寸前だったな。…放課後は補習だ、忘れるなよ」
「ぅぅぅ……はい…」
落ち込むシーブックに、周囲にいる彼の友人から「どんまい!」とからかいの声がかかる。
女子からは「い〜な〜」などと言われて、シーブックはムッとして席に戻る途中、彼女らを力無く睨みながら口を尖らせて言い返した。
「じゃあキミらも赤点を取ればいいさ」
「アノー君。補習の量を増やすぞ」
しかしザビーネ先生にいい声で静かに叱られ、シーブックはウッと呻いて自分の席に座った。
まぁ、補習があろうがなかろうが、放課後はザビーネ先生と過ごすのだが。
そして答案用紙の返却を再開したザビーネの端整な顔をボーっと眺めた。
確かにカッコイイ。女子が騒ぐのも納得がいく。
ザビーネから答案用紙を受け取るときの女子の顔は、大抵うっとりとその美貌に見とれている。
そりゃ中には全く興味なさそうな子もいるが。
男の自分から見ても、いわゆるイケメンという類いなのはわかる。
しかし残念なことに、あの教師は同じ男である自分が好きだという。
兄との関係を知っているからと、それをネタにほぼ毎日手を出してくる。
シーブック自身は自分に魅力があるなんて思ってもみないので(気付いてないだけ!)、なぜ自分なんかを好いてしまうのかサッパリわからなかった。
ちなみに、キンケドゥさえいればそれでいいシーブックは、ザビーネからの好意に対して何ら喜びはない。
肉体的には悦ばされているが。
生徒の名を呼ぶザビーネの声は、程よい低音で聴き心地もよい。
あの声で愛を囁き、体に触れながら何度も名を呼んでくる。ついでに言葉攻めしてくる。
しかし、快楽に弱い身体はいくら流されようが心はキンケドゥひとつ。
放課後に呼び出されても、女子が言うように「いいな」とは思えなかった。


そして、どうせヤるだけで終わるんだろ、とタメ息をつきながら迎えた放課後。
いつもの誰もいない教科室の奥で、シーブックは机に向かって鉛筆を握っていた。
「…あれ、思ったより真面目に補習やるんだ…」
「当たり前だろう。このままだと単位が出せないからな」
放課後のザビーネがとっても教師に見える。
「問題は解けたのか?」
「こんなの解けるなら、赤点なんて取ってないよ」
「…あまり生意気言うとキスをするぞ」
「……」
言わなくてもするクセに。
シーブックは黙って半眼でザビーネを見た。
「わからないなら言え。ほら、どこがわからないんだ?」
ザビーネの性癖…とは言わず、シーブックは小声で「全部」と言った。
少しの間のあと、ザビーネの少々呆れたため息が聞こえた。
「お前は授業を全く聞いていないのだな…確かに寝ているときの方が多いが」
「き、聞いてはいるさ、ノートだって取ってるし!…起きていれば…」
「ほう、見せてみろ」
「えっ、いや…その…」
シーブックは言い淀むが、じーっと見つめ続けるザビーネの視線に圧されて渋々ノートを渡した。
ザビーネがパラリと前半のページを適当に開くと、そこにはなかなかキレイな字が綴られていた。しかし少し読み進めると途端にミミズ化し、象形文字へとクラスチェンジしている。
「…………」
「…ぅぅ…」
そしてページをめくれば、申し訳程度にその日の見出しだけ大きめに書かれたあとは、設計図のような図式がビッシリ。たぶん彼の趣味だというグライダーの設計メモだろう。恐ろしいほど細部まで丁寧に書かれており、メモ書きの数式には赤点を取るのが不思議なくらい複雑に数値が並んでいた。
「……まぁ、予想はしていたが…」
ほとんど勉強していなかった。
「まぁいい…ほら、教科書を開いて」
指でさされた問題を解き始めるブックたん。
ザビーネの教えはとても丁寧かつわかりやすいもので、シーブックもスーっと理解できた。
「すごい!できた!」
嬉しそうに笑ったシーブックの愛らしさにザビーネはクラリとする。これが天使か……と倒れそうになるのを堪えて、ザビーネはイケメン微笑で優しく応答した。
「いい感じだな。ではこのプリントをやってみろ」
少し前に小テストとして出したものだ。あのときのシーブックもひどい点数だったが、担当教師に直々指導を受けた今なら良い結果が期待できるだろう。
よし!と意気込んで問題に取り掛かるブックたん。
しかし、ちょっと難しい。
手間取っていると、背後から覆うように、ザビーネが机に手をついてシーブックの背中に軽くのし掛かった。
「早く解かないと…脱がすぞ」
そそるうなじに唇を押しあてて、シーブックのシャツのボタンを外し始める変態教師。
「うわ!?ちょっ…!」
開けた胸元を這い回るザビーネ先生の手が、インナー越しに突起を撫でる。ブックたんは乳首が弱いのでぞくぞくしてしまう。
そのうち下腹部をまさぐられたかと思うと、チャックを開いて直接弄りだした。
「ほら、手が止まっているぞ?」
「は…ぁ、ん…だ、って…っ」
ゆるゆる扱かれて物足りなさを感じ、淫らな欲が込み上げてくる。
頭がボーっとしてきて、このままじゃダメだと頭を振って意識を戻し、震える手でプリントを埋めていく。
頑張るシーブックのために、ザビーネ先生は先端に指を立ててグリグリ。
「んッ!ぅ、く…っ」
歯を食いしばって刺激に耐えるが、首筋に吸い付かれながら尿道口を弄られて身体がビクビクと跳ねてしまう。手が震えて字が歪む。
「シーブックはココも弱いな」
「やっ…あ、ぁ、も、グリグリしな、いでぇ…っ」
シーブックの手が進まないので、仕方なく根元から先端にかけてまた緩やかに扱いた。
ようやく息を荒げながらも次の問題に取り掛かれたシーブックは、でも淡い快感によって考えがまとまりづらいのでやっぱり時間はかかる。
「ほら、あと少しだ頑張れ」
ザビーネ先生は先っちょを優しく撫でて応援した。
「ふ…っん…ん、んぅ…っ」
あと少し、あと少し、あと少し……
できた!…が、
「ふむ、よく頑張ったな」
と強く扱かれる。
「ひぁッ!?や、ぁっ、なん、で…ッあ、ぁあ!」
プリント終わったのに…と不満の声を上げるが、ほとんど嬌声に紛れてしまう。
片手で乳首も弄られて、シーブックは堪らずぶるりと大きく震えて精を吐き出すと、くったりと机に伏した。
「はっ…は…っ…ん…」
ザビーネ先生はふわふわの青髪で覆われた頭をぽんぽん撫でると、優しい声音で
「では、答え合わせをするか」
と言い、シーブックを一度立たせてズボンを脱がし、後ろにローション塗りたくる。
なんで脱がすの…とは言わない。もうあとは何をするのかシーブックにはわかっている。
ローションの乗った指がぬぷりと入ってきて、卑猥な水音立てて解していく。少し抜き差しをしただけで、ゆるゆるのそこはすぐに準備万端だ。ヒクヒクと欲しそうにしている。
ザビーネはシーブックが座っていた椅子に腰を下ろして、下腹部をご開帳。天を突かんばかりのそこに、シーブックをゆっくりと座らせていく。
「んッ…ふ、ぁ…あぁ…!」
先端が入ってきて、奥へと進む。ぺたりと座り込み、深くにザビーネを感じてまたぞくぞくした。
ザビーネが採点のために座り直すので、それによってシーブックは軽く揺すられてビクリとする。
「あっ…!ん、んっ…」
変態教師は楽しそうにクスリと笑むと、プリントに赤ペンを走らせた。
間違ったところは丁寧な解説付きだ!まぁシーブックは奥にいる先生ご自慢のショットランサーのせいで半分くらいしか頭に入ってこないが。
「聞いているのか?」
「ひゃあっ!?」
急に揺すられて身体が跳ねる。
「ほら、ここをもう一度やってみろ」
教えたところはすぐにテスト!
優しくもう一度「ほら」とささやき、ザビーネはシーブックの中心に手を添えてゆったりと上下させた。
「あっ…ぁ、ん、んっ…」
ただでさえ半分くらいしか聞いていなかったのに、奥に肉棒が埋め込まれている上にイタズラなんてされたらまともに頭が回るわけがない。
シーブックは蕩けた瞳でプリントを見つめながらも、腰は無意識に揺れて快楽を求めていた。
まぁザビーネ先生も早くシーブックを貪りつくしたいのだが、焦らされてエロスになっていく彼を見ているのが楽しいので我慢ガマン。
「ぁふ…ぁ、せんせ…もっと、強くぅ…っ」
「この問題ができたらな」
「やぁ…あ、わかんな…っ」
涙を浮かべて力なく首を振り、身体は小さく震えている。
可愛い…ザビーネはぞくぞくした。
「さっき教えただろう?ほら、この式の…ここに入る数字はなんだ?」
ザビーネはさらさらと公式のようなものを書き、わざと数字を入れなかった箇所を指す。
シーブックはおぼろ気な頭でザビーネの示す空白を思考し、甘い声で答えた。
「そうだ。よく出来たな」
お約束通り、少し強めに中心を扱いてやる。
「ひゃんっ…ぁ、あっ!」
しかしすぐにまた緩やかに戻すと、シーブックから不満の声が上がる。
「やだぁ…もっと、ぉ…っ」
「ほら、次の問いにいくぞ」
腰を揺らしておねだりするシーブックの淫らな愛らしさに口角を持ち上げて、ザビーネはペンを走らせた。
「これは惜しかったな、こちらを先に計算していれば…」
「ん…ッは…っ…は、ぁ…っ」
シーブックの視線はザビーネのペン先を追いながらも虚空を見つめている。
ザビーネはニヤけが止まらなかった。楽しくてしようがないのだ。愛しい子を貫いたまま、補習にカッコつけてイタズラし放題。さらにえろスイッチの入ったシーブックは、今とてもザビーネを求めている。
「さ、もう一度解いてみろ?」
耳元に優しく声をかけながら、またその身体を少し持ち上げて軽く揺すった。
「ひゃぁッ…ぁ、あっ…」
なんとも嬉しそうな声で鳴く。
「ぁ、はっ…ん、せんせ…っ解く、から、ぁ、ぁん…イカせ、てぇ…っ」
「全部解けたら、な」
そして再び座らせて奥まで埋め込み、先走りをすくって先端に塗りたくった。
「はぅ…ッん、は、ぁ…奥、こすって、よぅ…」
「あと少しだ、頑張れ」
そうして間違ったところだけ再テストしていき、やったね全問正解!
その間、一度も達することを許されず、シーブックは蓄積された性欲に気が狂いそうだった。
息は荒く、口端からこぼれた唾液でインナーの胸元はびしょびしょ、中心も先走りで掴んでいるザビーネの手ごと濡らしていた。
「全問正解だ。よく頑張ったな、シーブック」
ザビーネは教え子の耳たぶを噛むようにささやき、ほどよい肉付きの太ももの裏に手を回す。
「ご褒美だ」
そう言って両ももを持ち上げて、体重を乗せて下ろした。
「あぁあああッ!」
ザビーネだって我慢していたのだ。パンパンに膨れた肉棒が何度も中を擦り奥を突き上げる。
「あッひ…っあ、ぅあッぁ、あっ!」
ずっとおあずけだったので、シーブックはすぐに揺れる先端から白濁液を撒き散らした。
きゅぅっと締め付けられたザビーネもまた、シーブックの中に精を吐き出した。
「まだあるぞ。たっぷりとご褒美を受け取れ」
ザビーネはシーブックを机に寝かせると、膝を抱え上げて再び奥まで貫いた。
「ひぁあッ!」
机がガタりと揺れ、激しく抜き差しを繰り返すたびに軋んだ音を上げる。
シーブックはイイトコを擦られながら奥を突かれて、満足そうに蕩けた瞳でザビーネを見上げていた。
「ココを擦って欲しかったのだろう?」
「あッん…っん、そ、こぉ…あ、あっ!」
中心を激しく揺らしてシーブックは背をそらして高い声で鳴いた。ずっと我慢していたのもあるのだろう、どっぷりと性の虜になっていた。
「あふ、んっ、んぁ、イイ、そこぉ…っあ、せんせ、そこきもち、ぃい…っ」
ザビーネは思わずフッと笑んだ。自分の手でこんなにもこの子をよがらせることが出来たのが果てしなく喜ばしい。
そりゃ兄が土台を作ったからであろうが、まぁそのへんの細かいことはさておいて、シーブックが先生のことを呼びながら快楽に浸っているのは、最高に気分が良かった。
その後もザビーネは角度を変えることなくシーブックが悦ぶそこを攻め続け、最後は当たり前のように中へと精を吐き出した。


どろどろと後ろから溢れる精液を掻き出し、満足そうに微笑むザビーネ先生。
最後に愛してるよとキスをし、シーブックは何も答えずただ絡む舌を受け入れていた。

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