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□帰り道編
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放課後、ザビーネと過ごしていたのもあるが、帰り道に会った友人グループと寄り道してダラダラと雑談をしていたら、外が暗くなっていた。
「しまった、夕飯の用意…妹に怒られちゃう」
シーブックは慌てて席を立ち、友人らに適当な挨拶をして駅に向かった。
問題なく帰りの電車には乗れたが、時間帯がサラリーマン的な方々のお帰りラッシュのようで、車内が少々窮屈だ。
前も後ろも人に挟まれてあまり身動きが取れない中、ももの内側に何かが触れた。
まぁこれだけ混んでいれば鞄やらが当たったりするヨネ、と最初は気にしなかった。
が、
「…ッ!?」
明らかに撫でられた気がした。
鞄などの無機物ではなく、手だ。
指先が足の付け根をなぞってくる。
(こ、こ、これ、噂の痴漢ってやつか?!)
シーブックは慌てて逃れようと動いてみたが、窮屈な車内ではあまり意味がなかった。
逆に、動く為に足を少し開いたことで、指先が股下に潜り込むのを許してしまった。
「っ…!」
なにやら馴れた手付きでズボン越しに尻と中心の間を撫でてくる。
背後から自身をくすぐられて、ときおりグッと押されたときはビクリとしてしまうが、赤の他人に触られても嫌悪感しかない。
「!!」
そのうち、動けないのをいいことに手が前に回り込んできて、服の上からシーブックの中心をそっと覆った。
やんわりと揉まれて、ぞわりと全身を嫌気が走る。
これ以上、キンケドゥ以外の人に好き勝手されたくない。
「やっ…!」
シーブックは身じろいで声を上げようとした。
しかし大きな手にむぎゅっと口を塞がれてしまい、声は喉を出ることなく引っ込んでしまった。
どうしよう、マズイ…とシーブックが青ざめたそのとき、耳元で「シー」という吐息のような甘い声が。
「静かにしてないと、バレちゃうぞ?」
ささやくような小声だったが、聴いたことのある声だった。
急な安心感に包まれて、シーブックは思わず涙目になる。
「キンケ、ドゥ…?」
恐る恐る訊けば、よく知った笑い声がして、口を塞いでいた手が離れた。
「奇遇だな、シーブック。同じ電車だったなんて」
「キンケドゥ…!」
背後の兄に思いきりもたれかかり、バカぁと小声で言う。
「はは、ビックリした?」
「当たり前だろッッ…ちょっとこわかったんだぞ」
「ごめんごめん」
キンケドゥはシーブックの髪に、あやすようなキスをした。
口を尖らせていたシーブックだったが、それだけでふにゃんと表情が緩み、兄に頭をすりよせる。
すると、そういえばまだ前を覆ったままだった手が動き出した。
「ぁ…っ」
またやんわりと揉まれ、しかし先ほどと違って今度は甘い刺激が身体中に広がっていく。
「ん、ん…」
キンケドゥだとわかった途端の気持ちよさが半端ない。
キンケドゥの空いた手が胸元を撫でただけで、体の力が抜けていく。
上と下を服越しに緩やかに愛撫されて、焦れったい。
耳元でまたキンケドゥの小声がした。
「やべぇ我慢できないな…入れたい」
「えっ、ココで?!」
さすがにシーブックは驚いて、もぞもぞ動いて軽く抵抗する。
「いや、次の駅で降りる」
「あ、なんだ…」
ホッとして動きを止めるシーブック。
キンケドゥは逆に動き出し、電車が停まるまで再びシーブックの下腹部を揉みしだいた。

駅に着き、キンケドゥはシーブックを連れて電車を降りた。
楽しそうに笑いながら、
「絶対周りの奴ら気付いてたよな、シーブックけっこー声出てたし」
ニヤニヤと弟の手を引いて歩く。
「だって、キンケドゥがたまにぎゅってするからぁ…」
弟の顔を見ると、赤くなてムスっと膨れっ面だ。
そんな表情も愛らしくて、愛しくて、早く抱きたくてつい早足になる。
兄にイタズラされて勃起しているシーブックは、少し屈みながらおぼつかない足取りでキンケドゥについていった。
二人は改札を出て、駅前の商店街を少し外れたところにある、いわゆるラブホテルに直行した。
部屋に入るなり、シーブックを姫様抱っこしてベッドに向かうキンケドゥ。
もう我慢ならないようだ。
「ちょ、シャワーは?」
「あと。もう我慢の限界」
「でも、今日体育あったから汗かいてるし…」
「むしろ上等」
変態おっさんお兄ちゃんはむしろ嬉しそうにシーブックをベッドに降ろし、押し倒してから上着を荒々しく剥いでその体に舌を這わせた。
「あっ…ぁ…」
胸先の突起を舌で転がしながら、シーブックのズボンと下着も剥いでいく。
車内でひたすら揉みたおされたそこは、下着を降ろすと同時にプルンと勃ち上がった。
その先端をよしよしと撫でれば、シーブックがピクピクと反応する。
キンケドゥはシーブックをうつ伏せに転がし、腰を持ち上げた。
「んーっと、クリームとかねぇかなぁ」
ベッドのそばにある、大人の遊びアイテムの自販機に目を通し、使いきりサイズの滑油クリームがあったのでそれをご購入。
シーブックの尻を撫でながら、クリームを入口に直接付ける。
「ひゃ、冷た…っ」
ビックリして体が跳ねるシーブックに「ごめんごめん」と謝り、
「すぐに熱くしてやるから、ちょっと我慢してくれな?」
つぷ、とクリームごと指を埋めた。
「ひぁ…!」
クリームでよく滑るそこを指で数回抜き差しする。
日頃から馴らされているので、指が三本入ってもすんなりと動かせる。
「ぅあっ、ぁ、ん、ん…っ」
シーブックの表情もうっとりしている。
「じゃ、入れるよ」
指を勢いよく抜いて、今度は熱く猛る自身をゆっくり入れていく。
ちょっとキツイかなー?と前をいじってやれば、ふにゃんと力が抜けるシーブック。
「よーし奥まで入ったぞー」
「んぁ…キンケドゥ、が奥、に…ひぁっ!」
キンケドゥが急に先端に指を立てて、グリグリといじめてきた。
「動いていーい?」
「あんっ、ぁ、あ…動、いて、はや、く…んんっ」
シーブックはビクビクと体を震わせながら頷き、自分から腰を動かしだす。
「あーあ、こんな淫乱な子になっちゃって…お兄ちゃん以外にそんなトコ見せちゃダメだよ?」
「ん、ん…キンケ、ドゥだけぇ…っ」
涙を浮かべながらコクコク頷き、腰を振る。
キンケドゥはその腰を捕まえて、自分の腰を引いてまたゆっくりと押し込んだ。
何度か繰り返し、シーブックがゆったりと甘い声で鳴く。
「そろそろいいかな」
と腰を引いたあと、今度は強く打ち付ける。
「ひゃんッ!」
そのまま何度も強く奥を突いて、我慢していたからか早々に熱を吐いた。
「は〜〜スッキリした〜」
ベッドにコロンと転がり、シーブックを抱き寄せてちゅっちゅする。
大丈夫か?と優しく頭を撫でてやれば、シーブックは気持ちよさそうに目を細めた。
「ん、ヘーキ……気持ちよかった…」
ちょっと照れた様子でそう言って、シーブックが引っ付いてくる。
お兄ちゃん胸キュン。
「じゃあもっと気持ちよくしたげるね」
「わっ」
キンケドゥはシーブックを押し倒して覆い被さり、濃厚なキスをしながら足を抱えて腰を浮かせた。
腰下にクッションを置いて、犯されたばかりでヒクつくそこに先端を当てる。
「ぁ…っ」
それだけでシーブックは息を飲んで期待の眼差しになる。
キンケドゥはその目にニコっと応えて、上からずぶっと入れた。
初っぱなから前立腺を押すように根元まで突っ込み、強い刺激に体が大きく跳ねるシーブックの奥を何度も穿つ。
高い嬌声を上げて乱れる弟に、お兄ちゃんはゾクゾクしっぱなし。
「気持ちー?」
「ふあ、ぁ!ん、気持ち、ぃ…ぁんっ、ぁ、あ、おかしく、なっちゃ…ぁあっ!」
「いいよ。お兄ちゃんのせいで、おかしくなればいい」
プルプルと揺られていた中心をきゅっと握り、そのまま上下にゆるゆると動かす。
「ふあぁあッ!ダメ、や、ぁ!いまダメぇ!」
「今ココいじられると気持ちーもんなぁ」
腰の動きに合わせて徐々に激しくすると、シーブックは足を痙攣させながら淫らに鳴く。
「お兄ちゃんの後ろにくわえながら前いじられんの、好きでしょ?」
快感が強すぎてシーブックは頷くので精一杯。
「はは…やらしー顔。誰にも、見せない…俺だけの…ッ」
一層激しく突き下ろされる兄の熱に、シーブックは溶けそうだと思った。
意識が飛びそうだ。
「あぁああ!あっ、あん、も、イッ…っ!」
「ほら、イッていいよ」
「ひぁあああッッ」
シーブックが先端から白濁液を溢れさせたと同時に、キンケドゥもまた奥に熱を注ぎ込む。
「はっ…ぁ…は…」
「シーブック…俺の可愛いシーブック…好きだよ…」
「ん、ふぅ…ん、ん…」
繋がったまま深く口付け、舌を絡める。
「シーブックは俺のモノだからな」
「んぁ…キンケドゥ…好きぃ…っ」
激しいキスから解放し、キンケドゥはシーブックと額を合わせて低くささやく。
「言って?シーブック…シーブックは誰のモノ?」
「ぁ…キンケドゥ、の…僕はキンケドゥのモノだよ…」
うっとりと、とろんと蕩けた目で、シーブックはキンケドゥにキスをした。
角度を変えて何度も唇を重ねていると、中の熱がどくんと脈を打ったような気がして。
「あっ…キンケドゥの、またおっきくなった…」
「ん…またシーブックが欲しくなっちった」
キンケドゥは少しだけ腰を引いて小さく出し入れした。
「ひゃっ、ぁ、ぁん…っ」
「いい?またシーブックの奥、めちゃくちゃにしていい?」
「ぁ、ぁ…んっ…い、ぃよ、してぇ…ッひぁ!」
シーブックが言い終わると同時に、思い切り腰を引いて打ち付けた。
シーブックは顔を反らして高い声を上げる。
キンケドゥは気をよくして、前立腺を擦りながら宣言通り奥を激しく掻き回し、三度目の熱を放った。
「はっ…は、ん…ぁ…お腹、アツイ…」
キンケドゥの三回分の精液で満たされたシーブックの奥。
キンケドゥは満足そうに微笑んで、自身をゆっくりと抜いた。
大量の液が絡んだそれは糸を引いて出てくる。糸はヒクヒクと小さく開いては縮むそこと繋がっていたが、キンケドゥが離れるとすぐに切れてパタリと布団に落ちた。
シーブックの腰に敷いたクッションをどかして、キンケドゥはまた寝転んで弟を抱き締めた。
「ぁ…出てきちゃう…」
三度も注がれた熱はすぐにこぼれてきた。
「はは、いっぱい出したからな」
キンケドゥは楽しそうに笑うが、シーブックは兄の熱がすぐに出てしまうのが気にいらないらしく、
「やだ…」
とキンケドゥにすがりついた。
「すぐ出ちゃったら、もったいない…」
「…ッ」
なんて愛らしいことを言ってくれる天使なんだ…えろいぜ。
キンケドゥは胸をキューンと締め付けられながら、弟にキスの嵐。
「おうちでまた奥に出してあげるから」
そう言って諭し、しばらく休んでからシャワーで流しにいく。
しかし中の熱はすぐには掻き出さず、せっかくたっぷり注いだのだからとシーブックを後ろ向きに立たせるキンケドゥおっ兄さん(おっさん+兄さん)。
お尻をナデナデしたり内腿をさわさわしたりしながら、とろりと自然にこぼれ落ちてくる自分の精液を嬉しそうに眺める。
「いっぱいだな」
「んっ…」
シーブックの柔らかいももを伝う白濁液を、キンケドゥは指先でそっと撫でた。
くすぐったさにシーブックが身じろぎ、ぞくりとくる淡い快感に甘めの吐息をこぼす。
「いいなぁ、この眺め…シーブックすんげぇエロいよ」
「ふぁ…なんか、恥ずかしい、よ…」
キンケドゥに背を向けて壁に手をつき、軽く突き出した尻をさわられながら兄の熱がこぼれていく様をじっと見つめられるという羞恥に、シーブックは顔を赤くして目を閉じた。
そんな弟も可愛くて、自分が注いだ熱が溢れ出るそこを舐め上げる。
「ひゃっ!」
驚いたシーブックがピクリと跳ね、入口を舌で押せばにゅるっとあっさり入り込み、さらにその体は震える。
「ぁ、や…そんな、とこ…っ」
「だって、シーブックのココすごいヒクヒクしててさ、いっぱい濡れててさ、こんなに俺のこと誘ってるんだもん」
そう言って、にゅるにゅると舌を出し入れする。
別にイイトコを擦られているわけでもないが、なんだかゾクゾクする感覚にシーブックは小さく震えた。
「もっかいイケそーな気するけど、そろそろ時間だからな」
とホテルの休憩時間を気にするナウさん。
たっぷり兄の肉棒で抜き差しされてゆるゆるの後孔に、シャワーを集中して当てる。
そこに指を入れて掻き出すように動かし、ついでに前立腺をイタズラしてやれば、シーブックが淫らな声を上げて膝を震わせた。
「いっぱい出したから、中ぬるぬるだ」
「ぁふ…あ、キンケドゥ…そこ、だめ…っあ!」
「掻き出してるだけなのに、そんなえっちな声出してぇ」
「だって、そこ…や、ぁあっ」
もちろんシーブックがイクまでイタズラはやめないキンケドゥお兄ちゃん。
そして、クッタリしている弟をおんぶして帰宅し、帰りが遅い上に明らかに事後で、
「心配したのにぃ!」
とリィズに叱られた兄弟であった。

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