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□ピアス
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草灯の耳には俺が開けたピアスホールがある
痛そうだったのに……みてると嬉しくなる
俺も草灯みたいにおかしくなってきたのかな
気付かない内に笑ってたのか瑶二が気味悪げに声を掛けてきた
「なぁ、何かあったのか?急に笑いだして気味悪いぜ」
「瑶二放っとけばいいんだよ」
「でもさぁ〜」
奈津生は気にならないのか気にしない様にしてるのか、草灯と一緒に皿洗いをしながら瑶二を注意した
「どうかした?立夏」
皿洗いが終わって草灯まで混ざってきた
「別に……思い出し笑いしただけだ!!」
みんなに言われるとそんな凄かったのかと思い顔が赤くなった
きっと真っ赤になってると思う
その後は草灯に送られて家まで帰って来た
玄関からは入れないから俺の部屋の窓から入る
その時に風で草灯の長い髪がなびいて蝶のピアスがついた耳がちらっと見えた
その儚さとか……色々なモノのせいで何とも言えない気持ちが浮かんで消えた
「立夏」
「っ!な、何?!」