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□本物
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有利があっちに帰って一週間
たった一週間なのに凄く長く感じる
ずっと有利に逢ってない様な感じがして有利に触れたくなる
有利は大体1ヶ月に一回位こっちに来る
そう考えるとあと三週間は逢えない
有利はへなちょこだし浮気ばっかりするし逢えない時に何してるか分からないから心配だ
それにあまり僕の婚約者としての自覚もないみたいだ
「あのへなちょこは……いつまづも僕を放ったらかしにしてると兄様と浮気するぞ!!」
そう有利の部屋で叫んでみても本気で思ってる訳じゃないからそのままベッドに潜り込んで眠る事にした
その時ちょうど中庭の噴水から有利がこっちの世界に来ていた
トイレから来たのか私服だった
「へっくしゅ!あー…寒い」
「どうぞ、おかえりなさい」
「ただいま」
有利にタオルを差し出しながら出迎えたのはコンラッドだった
「ヴォルフは?」
タオルを受け取りながらも一番気になるのはヴォルフでいつもは迎えに来てくれるのに今回はいなかった
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