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□僕に何か出来ますか?
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桃也はサッカー部に入っていて凄く人気がある
僕も一緒にやる事があるけど桃也よりうまくないし桃也より応援してくれる人もいない
それに取り柄が何もないと思う…
それが今の僕の一番の悩み
「雪、何ボーっとしてんだ?ぶつかるぞ」
桃也に肩をぐっと引かれ気付けば後少しで電柱にぶつかりそうだった
「あぁ、ごめん…ちょっと考え事してて」
「危ないから歩きながらは止めろよ?」
そう言いながらもさり気なく手を引いてくれるのは言われても僕が止めないのを分かってるからだ
僕は桃也のことあまり知らないのに桃也はいつだって僕の事がわかるからズルイ…
それにそんな優しいのも反則だと思う
「何だ?」
僕はいつの間にか桃也をじっと見つめていたみたいだ
気づいた時は顔が凄く近い所にあって桃也と目が合った
思わずあからさまに逸らしてしまった
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