〜助けたいという想い〜

□第03話 シュークリームを買いに
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___________________第02話 シュークリームを買いに
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 十二月下旬に龍騎(リュウキ)の融合騎、暁(アカツキ)を覚醒させた。
 暁は防御支援型の融合騎で龍騎との相性も良く、三日程で完全に協力戦闘が行える様になった。また、暁が防御支援型ならば攻撃支援型も思考した。完成後の名を『曙(アケボノ)』としようと考えた。それの完成は大体二月(フタツキ)先、無印が始まる前には調整も終わる予定だ。
 それからもう少し先の事も考え、八神はやての持つ、夜天の書の様な守護騎士プログラムも生成したいと龍騎は考えていた。
 そして時は流れ、一月に入って三週目を迎えた。
「少し早いが出掛けようかな」
「ん?何処へ行くんだ?」
 エヴァが怠そうに口を開いた。
「喫茶翠屋だ」
「そうか。なら私にシュークリームを頼む」
「一緒に行かないのか?」
 龍騎が言うとエヴァは横になった。
「……面倒臭い」
「そうか」
 エヴァの言葉と態度は見て聞いても同じだった。
「わかった」
 龍騎は立ち上がり、玄関に向かった。
「お出かけですか?」
「ああ、喫茶翠屋にな」
「今日は日曜日でしたね。会いに行くんですか?」
「いるかはわからないけどね」
 龍騎は茶々丸に行ってくると言って、靴を履き、出掛けた。
「あ、そうだ」
 龍騎は歩きながら考えた。
「先に図書館に向かうか」
 今は昼前。もしかしたら八神はやてが図書館にいるかも知れない。
「そうと決まれば」
 龍騎は軽く走りながら図書館へ向かった。


―図書館
 図書館に着いた龍騎は迷わずはやてを捜した。捜したといってもそんなに広くはなかったため、すぐに見つけた。
 茶髪の短い髪に車椅子の少女、間違いなく八神はやてだった。
 はやては高いところの本を取ろうと必死に手を伸ばしていた。
「この本か?」
 龍騎ははやてが取ろうとした本を取り、はやてに手渡した。
「あ、ありがとうございます」
 この独特な標準語の混ざりの関西弁の発音、八神はやてだ。
「他にはないか?」
「あ、じゃあお言葉に甘えて。この本があった、右側の三つ目の本をお願いします」
「右側の…三つ目、これか」
 龍騎はその本を取り、はやてに渡した。
「ありがとうございます。あの……」
「ん?」
「もし時間あれば……お礼がしたいので私のお家に来てくれますか?」
 龍騎は次の予定を思い出し、口を開いた。

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