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□また会おう
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―――フランス どこかの海辺の村



栗色の髪の少女と銀髪の天使のように中性的な人物が隣り合って歩いている。

2人とも同じような年恰好で、大体14歳くらいだ。

2人とも、手に手に本を持っている。

栗色の髪の少女は推理小説を、銀髪の天使は怪盗の昔話を。

「ねぇ、***」

少女が銀髪の天使を呼ぶ。

天使は気軽に返事した。

少女のほうを向いた拍子に、銀髪がふわりと広がる。

「ん?」

「明日いくのに、こんなところにいていいの?」

「うん。今日は村祭りの日だろう?行く前に見ておきたいと思って」

「ふーん。***がそういうならいいけど」

「そっちこそ、家の手伝いとかしなくていいの?」

少女は軽やかに笑った。

「大丈夫だって。昨日いっぱいしといたから」

「……まあ、それならいっか」

天使はあきらめたように、はぁ……と息をつく。

少女は天使の細い手をとって言った。

「ほら、それより始まっちゃうよ、お祭り」

少女と天使は、頂点に達しようとする真っ白な太陽の下を駆け出した。
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