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□焦げカボチャ
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ハロウィン企画






カチッ。

ある邸宅のすぐそばで、小さく、ゲルブの狙撃銃が音を立てる。

弾丸が一直線に飛んでいく。

パリン、と小さな音を立てて窓ガラスがくだける。

直後、その邸宅の中から大きな騒ぎ声が聞こえてきた。

「一発打ち込んだ。あっちのボスの手を打ち抜いた」

ゲルブが手元にあるトランシーバーに小さな声で語りかける。

すぐに、その小さな黒い機械から女の声が流れ出る。

「了解。今からわたしとシュバルツが進入する。連絡は取れない。作戦通り行動すること」

「了解」

一言つぶやいてゲルブはトランシーバーの電源を切る。これからはもう使わない、使えない。作戦通り行動するのみ。

目の前にある邸宅の騒ぎが、一瞬沈静化した。

きっと、侵入者に気づいたのだろう。

ゲルブはまた弾丸を狙撃銃につめた。

また中が騒がしくなってきた。ゲルブの耳にも「侵入者だ」などという叫びがかすれて聞こえてくる。

ゲルブは場所を移動した。もっと狙いやすい場所へと。

中の騒ぎがだんだん沈静化していく。いや、沈静化ではない。一人、また一人と消えていっているだけだ。

そんな中、血まみれの手をしたボスは、あいかわらずさっきと同じ窓の向こうにいる。逃げても無駄と悟ったのか、それとも新興のチームと思ったのか。

そのそばをボディガードらしき男が守る。

数は……三人。弾の数は5つ、作戦を実行するにはちょうどいい数だ。

ゲルブは狙撃銃をボディガードに向ける。

そして、静かにボタンを押した。

またカチッと音がする。

次の瞬間には、ボディガードの一人は既に倒れていた。

すぐに弾を詰めて、またボタンを押す。

一回。二回。

数秒後、ボスは守るものはもう何もない状態でそこにいた。

後は、きっと二人がやってくれる。

ゲルブは後片付けのため、邸宅に入った。
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