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□ヤマカン
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「創也ぁ〜〜〜〜〜〜!!!!」
ぼくは叫びながら砦の四階に突入する。
バタン!と大きな音をたてて開く扉。
開いたドアの向こうには、こっちに向くことすらせずひたすらにパソコンに向かう創也がいた。
「なんだい、内人くん。ドアの開閉ぐらい静かにしてくれたまえ」
白っぽいパソコン画面を見たままぶっきらぼうに言う創也。
ぼくはそんなのお構いなしに創也に単刀直入にきいた。
「創也!あの時事問題の五番の丸丸丸ってなんなんだ?!」
創也は答えない。いや、答えられない。
ぼくたちは明日にテストを控えている。
今回は中間テストだから、明日一日で五教科を全部テストされる。
一時間目は国語、二時間目は理科、三時間目は数学、四時間目は社会、五時間目は英語。
こんな感じの日程だった。……多分。
国語、まあまあ得意だ。理科……創也の雑学のおかげでちょっと得意になった。数学、もう期待してない。英語、諦めた。
ここまではいい。いやよくないけど。英語と数学。でもとりあえずもう見通しが立っている。
で、問題は社会だ。
社会のテストでは毎回時事問題が出題される。受験対策だって。
結構な得点が配点されていて、そこを全問正解すれば……確か二十点ぐらいにはなるはずだ。
その時事問題では毎回「キーワード」が発表される。
そのキーワードにちなんだ問題が出るよって言う、まあヒントみたいなものだ。
というわけで、今回もまたキーワードが発表された。
キーワードは三つ。
一つは「大相撲の問題」。二つ目は「新しい総理」。
そして、困ったのが三つ目なのだ。
「校外学習で行った蘇芳ヶ浜市には、○○○○○がたくさんありました。○に入るのはひらがな」
この○○○○○がわからない。
いろいろ当てはめてみたんだけど(たかいとう、きねんぶつ、とか)、どれもなんだか違う気がする。
他のやつに聞いてみたんだけど、他の奴もやっぱりわからないらしい。
と、いうことでぼくはここに来たのだ。
創也ならなんか知ってるだろう!ていうかるーい気持ちで。
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