加速する日常

□笹川家との日常
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「笹川大変だ!」


金曜日の午前中。

突然入ってきた先生に俺は授業が潰れると小さくガッツポーズした。
京子ちゃんが大変=お兄さんが何かした、というのはクラスの暗黙の了解になってるけど…



「兄が銭湯の煙突から落ちて入院したそうだ!」

「お兄ちゃんが!?」
「なにぃぃ!あの先輩が!?」



……………。

いや、お兄さん事はいいけど、何より由夢が“先輩”と言ったことに驚いた。
あの雲雀さんにも呼び捨てか「アレ」呼びなのに。
先生にも「なぁ」「おい」かフルネームなのに。

由夢が、あの由夢が年上を“先輩”と呼ぶのは俺でも初耳だった。



「笹川妹!病院行くぞ!」
「う、うん!」



由夢が立ち上がって京子ちゃんも行く。
俺も…溜め息を吐いて2人を追いかけた。



「おいバカ双子!お前らは行くなぁぁぁ!!」


先生、俺も頭痛いです。



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