血濡れ仲間

□山吹中学校
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「亜久津先輩―!どこですかー?」

「……チッ」



東京都山吹中学校。

1年テニス部である壇太一の声に亜久津がイラつきながら携帯を閉じた。
直後壇は部室裏に亜久津いるのを見て人懐っこそうに笑う。



「ダメですよ先輩!部活に来てくださいです」

「あぁ?俺に指図すんのか?」

「て、千石先輩に言われたんです」

「…めんどくせぇ」



亜久津の少し後ろをついていきながら壇はニッコリと笑う。

それはまるで貼り付けた仮面の笑み。





「もう連絡は来テマスヨネ?」



僅かながら亜久津は反応する。



「≪彼女≫ハお待ちデスノデ、ヨロシクお願イシマス」

「チッ…」



再び舌打ちをし、天吹仁 はポケットに手を突っ込みながら歩きだした。


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