加速する日常
□沢田兄の過去
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「おいしー…」
『ギャハハハッ!生き帰る!』
あまり長居していると風紀委員がくるかもしれないので、また家に向かって歩く。
けど…その10分後に、問題は起きた。
『―――ッ!』
「由夢?どうしたの?」
『ツナ、カバン寄こせ、走るぞ!!』
「へ?うわっ 由夢!?」
オレのカバンを持ち、手を引いて走り出した。
由夢は何だか焦ってるような感じ…こんな表情を見たのは初めてだ。
オレは何が何だか分からず、ただ由夢に手を引かれて逃げるように走ってた。
「ギャハッ 逃げんなよー由夢」
「ッ!?」
ビリビリを刺すような殺気が痛い。
いつからいたのか…気づいたら前に由夢そっくりな人が立っていた。
「え、由夢?…あれ?この人…」
『何しに来た…兄貴』
「ギャハハハハハッ!!たーーーっいせつな弟を迎えに来たぜ!!」
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