ふわりふわり。

□信じるか信じないか
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ザンザスにスクアーロを呼んで来いと言われ、雪花は廊下を走っていた。

広いヴァリアー邸で人探しは難しい。
それでも耳のいい雪花は声を頼りに探す。



「―――――」
「―――だなぁ」

「(いた!)」


右手のほうでスクアーロの声。

雪花は角を右に曲がり、見えた銀色に抱き付いた。



「スク兄!あのね……あ、」

「こんにちは」



スクアーロと話していたのは20代後半あたりの男の人。
背が高く、ふちなしの眼鏡は優しそうな微笑みによく合っていた。

もぞりとスクアーロの背中から顔を出すと青年は握手を求めるように手を差し出した。



「この子が新しく幹部に入った子ですか?」

「そうだぁ」

「初めまして、私は副隊長のオッタビオです」


雪花はスクアーロに強くしがみつき、後ろから出ようとしなかった。

スクアーロも不思議そうに眉をひそめた。



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