突発的
□そんな些細なキッカケで
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中学3年の11月。
言わずもがな受験シーズン真っ盛りで誰もがちょっと神経質。
私の彼氏である宍戸亮も最近ちょっとイラついてる。
「くっそー分からねぇ…」
「亮、今日も放課後残るの?」
「当たり前だろ」
テニス部レギュラーだった亮はようやく追い込み。
私はもう推薦に決まっていて、亮も私と同じところを狙っている。
「##NAME1##はいいよな、決まってて」
「何言ってるの、推薦だって大変なんだよ」
「こっちよか楽だろ」
キツイ言い方にちょっと心が痛んだ。
私は一緒に帰りたいだけだったのに…もういいや、と思って1人で帰った。
けど、
「何で勝手に帰ってんだよ」
次の日学校で会って言われた。
やっぱりイライラしてる口調で。
「だって勉強してるから…」
「…待ってろよ。彼女だろ?」
そうだけど
彼女ってなに?彼の言うこと聞いてればいいの?有無言わずに?
ちょっとムカついて黙っていたら亮も何も言わず机に戻った。
ここから静かに壊れ始めたんだ。
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