屑籠


思い付いた話や誕生日ネタや小ネタを(・д・)ノ⌒●ポイッ

何でも詰め込むのでバッチコイ☆な寛大な方のみどうぞ


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◆銀髪少年の好み 


正面に、銀髪の美少年がいる。

いや少年というには彼はもう中学3年生らしいので語弊があるが、私はもう大学2年生なのでずいぶん年下ということになる。
で、私がこの美少年と二人きりになっているのには理由がある。

私の両親は同じ旅行会社に勤めている。

主に客向けのパンフレット作りをしているらしいが、昔から"仕事"と称して世界中を二人でラブラブと旅行している。それは現在進行形のことなのだが…
最近新社員が入り、そこの奥さんと意気投合し、「歓迎会をしましょう!」と母が提案し、ギリシャ飛んだ。娘と息子を日本に置き去りにして。

私は慣れているから問題ないが向こうは何分初めてなので、年が近い私の元には置くことになったのだ。
私になにも話さず。
年近いって5歳も放れてるのに
マジうちの両親爆発しろ
晴れて男子中学生と同居だよ何が嬉しいってんだ

「(まぁ…目の保養ではあるが)」

細身な体、色白な肌、日に当たりきらきらと光る銀髪。
お互い無言に徹していて私はそわそわしてるのに美少年のくつろいでる様子といったら…ここはお前の家か。
でも、そろそろ大人を見せなければ
昼食を作らねば

「えーと、まさはる君?お昼作るけどリクエストある?」

返事はない。

「(くそガキ…)麺ものでいいかな。あーよし、明太子パスタにしよう」

冷蔵庫にあった明太子を取り出し、閉める。
すると閉める音と重なって何か声が聞こえた。きっとまさはる君だ。

「何か言ったー?」
「ーーーーー」
「え?」
「明太子なんてもん食えん。嫌いじゃ」

…………………………はい?
実はこれまさはる君の声を聞く第一声目だったりする。随分な美少年だから美声であろうと期待していたのだが、いや美声だったが、中身は腹立つガキだ。
ちなみに私明太子パスタ大好きです。
完全否定されたよ中学生に。

「(大人になれ自分!)じゃ、何が好きなのー?」
「特にない。嫌いなもんならたくさんあるがの」

「………………………あ゛?」


銀髪少年と同居話
 (この後口喧嘩が始まったのは言うまでもない)

2012/07/01(Sun) 15:04

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