屑籠


思い付いた話や誕生日ネタや小ネタを(・д・)ノ⌒●ポイッ

何でも詰め込むのでバッチコイ☆な寛大な方のみどうぞ


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◆真田はぴば2 


なんとか間に合いました。
現在時間20時53分。

「…何故こんな場所から」
「ごめんごめん。お邪魔ー」

さすがにこんな遅くに玄関から入るのに迷った私は弦一郎の部屋の窓から侵入することにした。驚いている弦一郎にサプライズ成功とか言って誤魔化してみる。
幸村君に殺されそうだ。

まあ案外すんなり信じてくれた優しい弦一郎に可愛くラッピングした袋を手渡した。
まじまじと見て首を傾げている。

「遅れたけどプレゼント。なんかごめんね。もっとちゃんと祝えばよかった」
「そんなことはない。ありがとう…どんなものでも嬉しい。大切にしよう」
「…………あは」

嬉しい。弦一郎優しい。
本当はケーキを買って祝いたかったけどそれは今度でもいいか。
ぎゅうっと甘えるように抱きつくと弦一郎も照れたように笑って抱き締めてくれる。目をつぶって幸せを噛み締めているとーーーふと、思い出した。
でも、本当にいいかなコレ?

「弦一郎、実はもう一つプレゼントあるんだけどさ…」
「まだあるのか?俺はこれで十分なのだが…」
「んっと……………はい」

赤いリボンを首で結ぶ。
相当恥ずかしい行為にはにかんでみせる。


「Present for you?」

弦一郎が固まった。
周りの空気と一緒に。

「な、なーんてね!冗談だよジョークジョーク!弦一郎はもう寝る時間だよね?おやすみなさい!お邪魔しましたー」
「待て!」

踵を返して窓に向かった私は弦一郎に腕を掴まれて止まった。
やめてよもう今顔真っ赤になってるんだから…
と、振り向いたら、ちゅっと小さなリップ音と唇に優しい感触が伝わった。弦一郎は笑ってる。今度は私が固まった。

え、あ、あれ?今なんか…キスされた?


「本当に…貰っていいのか?」
「−−!ストップ、駄目!」

いつも見ない熱い視線を振り払うように私は即窓に向かって逃げた。なんて色気のない行動だろうが関係ない。実はさっき弦一郎のお兄さんの声が聞こえたがら来るかもしれなかったし。
何か、危機感を感じた。

「また明日な」

弦一郎のそんな声に全力で闇に向かって逃げた。


逃走プレゼント
 (捕まえるのはまた明日だな)

***
行き場を失った過去拍手
真田をイケメンにしようとした結果がこれだよ!!

2012/09/06(Thu) 20:03

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