Kikaku

□二周年記念( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
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〔日だまりの風景〕/ひよこ屋“春”より





「『うわぁ〜!!!!』」
私と銀時は声をあげた。


「二人にとっては初めての花見ですね。」
先生はいつも通り微笑みながら、家の軒先に座る。
今日は、私達が村塾に来て、初めての春。


『せんせ、私ね、この桃のはな、嫌いだった。』
そう言う私の後ろで銀時は桜に夢中だ。
先生は目を見開いた。


「それは……何故ですか?」
『人間、来るから。山まで。』
“桜を近くで見よう”と、山に来る人が多くなるのが、桜の咲く頃。私達は桜が咲くと、山から降りるか洞窟に隠れた。大抵の場合は山を降りたが。山には入れなくなる、つまりは身を隠すことが困難になると言うことで、私……いや、私たちは、桜が嫌いだった。


「ここには、私しか来ませんよ。」
『うん。』
私は頷いて縁側に戻った。


「……これ旨い。」
『銀時?』
「おやおや、銀時はお団子が気に入ったようですね。」
今考えれば、銀時の甘味好きは、このときからだったはずだ。












*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


銀魂連載“銀色の残照”番外編

高杉たちに出会う前。
警戒心バリバリの頃なので、銀さんが喋っていない……。
主人公の言っている“桃のはな”は、“桃色の花”……つまり、桜です。


小吉……甘いものは世界を救う、かも。
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