破滅への結束

□case 9 爆弾男と空手女と色黒男
1ページ/5ページ

「……あった」

「本当だ!!」
獄寺の声に蘭がしゃがみこんだ。


「よし、帰ろうか!!園子………あれ?」

「どうした?」

「園子がいない……」

蘭は辺りを見渡し始めた。


「先に帰ったんじゃ――」
「そんな訳無い!!」

獄寺の言葉に蘭は反論した。


「(もしかすると――)」
「獄寺君!?」

獄寺は外に勢いよく走っていった。


「……居たっ!!」

「園子!!」

園子は叫んだ。


「変態!!引ったくり!!」

「(驚かせやがって……)」

裏社会に生きる獄寺は馬鹿馬鹿しいとため息をついた。


が。
その変態引ったくりには不幸ですねと言いたい。



なせなら―――蘭がいたから。



「待ちなさい!!」

蘭の言葉に止まる訳無く、変態引ったくりはスピードをあげた。


「行け!!」

獄寺はボムを変態引ったくりを越えるくらいの位置で爆発させた。


「うわっ!!」

変態引ったくりは方向転換するが、そこには蘭がいた。


「(危険な奴に自ら飛び込んでいくほどのバカではないだろ。)」

と思っていた獄寺は驚かされることになる。


「はぁぁぁぁぁぁ……」

蘭が構えた。
そして―――

「はあっ!!」

「ガハッ!!」

変態引ったくりの腹に一発。

そして、極めつけの――

ドガァッ!!

胴回し回転蹴りがヒット。


変態引ったくりは顔面が軽く陥没し、鼻血を出して倒れた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ