てきすと

□東高校VS南高校☆
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俺の住む街には、東西南北に学校があり
俺はその中の東に位置する
東高校に通っている。

その東高校の放課後、南校舎4階階段踊り場より
俺の悲鳴が響いた。


ぎゃぁああぁぁ


「鬼ーーーーーーーー!!!!!」

階段を駆け下りていた俺は、階段踊り場で
談笑していた不良共に体当たりをかましていたのだ。

反動で後ろに倒れ掛かってる俺。


腕を引いて助けてくれた、鬼と呼ばれた不良が
俺の悲痛な叫び声に顔を引きつらして硬直した。

どうしよう

俺と鬼とその他の間に流れた、微妙な空気。




それを破ったのは、魔王


どうした!と後ろから階段を駆け下りてくる八代 葵。


パニックだ!


振り向いた俺は、思わず腕を引いてくれた鬼に抱きついてしまった



「魔王が来たぁぁぁぁぁああぁああ!!!」


目から水が溢れて大洪水

俺の肩に手を置こうとした魔王がそのままの体制で固る






俺と魔王と鬼とその他で、場はさらに凍りつく


「市橋・・・おちつけ、な?」


その他の一人が、パニックを起こしている俺
市橋千草(いちはしちぐさ)に
そっと話しかけた。


恐る恐るそちらに目を動かすと

普通の不良だ・・・


ホット息をついて肩の力を抜いた俺に

その他の中の普通の不良は微妙な表情を浮かべ
やっぱり、やさしい口調でそっと話しかけてくる



「とにかく落ち着いて、話をしよう」



そうだ。パニックを起こしている場合じゃない
落ち着いて状況確認だ。



前に、鬼
後ろに、魔王
 
周りには、不良


状況確認OK!


逃げなきゃ!!!

チキンな俺は、普通の不良の横をすり抜け、さらに下へと階段を駆け下りた。

ちょっと待てって誰かが言った気がするけど
スルーの方向で!




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