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□神楽と征十郎
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ここ帝光中学校では只今テスト期間で、部活動が停止中である。



「征十郎ぉー!一緒に帰ろうヨ」



神楽は自分の鞄を手に持ち、隣のクラスである幼馴染の彼 赤司征十郎のもとまでやってきた。




「今から図書室でバスケ部の人達と勉強会をするんだ。神楽も「じゃあまた明日ネ征十郎!」…ちょっと待て」



勉強会と聞いて早々に立ち去ろうとした神楽の肩を赤司がガシッと掴んだ。


「勿論、神楽も来るだろ」

「…行かせていただきマス」



目をかっ開いた赤司に、諦めて勉強することにした。










「あ〜、また地獄の勉強会が始まるアルぅ…」




毎回テスト期間には、神楽を入れてバスケ部数名で勉強会が行われていた。もちろん主催者は幼馴染の赤司。



「あ、そうだ。今回は二名ほど参加者が増えてるから。お前に紹介するよ」


図書室の前に着いて、赤司が扉を開けた。神楽が先に入り、後から入った赤司が丁寧に扉を閉める。




「おー、きたきた…」


まず目が合ったのは、神楽と同じくこの勉強会が大嫌いな青峰大輝。



「遅いのだよ2人共」

「はぁ、面倒くさ〜」


続いて、緑間と紫原。


そして…



「誰アルかこの2人」

「いや、それはこっちの台詞っス」
「はじめまして」



神楽が青峰の両脇に座っていた黄色の髪の毛をもつチャラついた奴と、水色の髪の毛をもつ存在が薄い子を交互に見る。



「あぁ、紹介するよ。彼が黄瀬涼太でこっちが黒子テツヤ。黄瀬、黒子、こいつは俺の幼馴染の神楽だ」



「よろしくアル」

「へ〜、可愛い幼馴染っスね」

「手ぇだすんじゃねぇぞ黄瀬!赤司に殺されても知らねぇからな」




神楽を見つめて頬を微かに染める黄瀬に、青峰が釘を刺した。恐る恐る赤司の顔を盗み見ると、黄瀬の方を見てニッコリと笑っていた。背中に冷汗が伝う。



「おい、さっさと始めるのだよ」

「そうだな。紫原は黄瀬、緑間は青峰を見てくれ。俺は黒子と神楽を見る」



テキパキと赤司が指示をしてそれぞれ勉強に取り掛かる。




「征十郎まじスパルタだから覚悟しといたほうがいいアルヨ」

「想像できますね」



神楽が黒子の隣に座って、コソコソと喋っているとバンっと赤司が机を叩いた。


「無駄なお喋りは厳禁。さぁ、始めるぞ」







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