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□変化する心 番外編
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ミミ様リクエスト
ーーーなんで、こんなことになってしまったんだ…
純白のウェディングドレスを着るチャイナは本当にこの世の人なのかと疑ってしまうほど美しい。赤いバージンロードを父親と歩いてくる姿に皆心を奪われている。
そして神父様の前で父親からチャイナの手を受け取ったのは、俺じゃない。
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「沖田、私結婚することになったアル!」
「へ〜……誰と?」
俺がそう聞くとチャイナはニコリと笑った。その時から嫌な予感はしていた。
「晋助アル!」
「…………」
あぁ、やっぱりなと心の中で呟いた俺がいた。
「なんだかんだ、いつも私を支えてくれたのは晋助だったネ。だから今度は私があいつを支えたいアル」
真っ赤な顔で幸せそうにそう話すチャイナ。
「お前も、いい人見つけろヨ!」
もう見つけた。だけどそいつは俺のことなんか全く見てくれねェや。しかももうすぐ高杉の女になっちまう。
「お前は……」
「ん?何アルか?」
「いや、なんでもねェよ」
お前は、俺のことが好きなんじゃなかったのか?
あぁ、そっか。俺ァ嫌われたんだっけ。散々酷いこと言ってきたし。当たり前か。
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嬉しそうに笑いあうチャイナと高杉。そして、二人の唇が重なろうとする。
あぁ、胸が痛い。頭が痛い。なんで俺じゃねェんでィ。チャイナの隣に居るのは、なんで高杉なんだ。
「…い、ぉ…た!おい!!」
俺は勢いよく飛び起きた。周りを確認すると 家のリビングで、俺はソファに寝ていた。
目の前には純白のウェディングドレスを着たチャイナじゃなくて、学校指定の制服を着たチャイナ。
「お前魘されてたヨ。変な夢でも見たアルか?」
「……あぁ、すっげェ嫌な夢見た」
*end*