助けながら踊る
□悲しみはごみ箱へ
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カキカキ…
スーッスーッ…くしゃくしゃ、かすん。
何度続けた行動を、思い出せば良いのだろう。
カキカキカキカキ…くしゃくしゃ、かさっとっ。
何回シャープペンシルを動かし、気にいらなかったら消しゴムを動かし、また一から書く為に紙を丸めてごみ箱に投げた。
カキカキカキ…とんとんとん
突然思い浮かばなくて、考えたりした。
カキカキカキカキ…カキ
ぱさ、さー、さー、さっ
やっと満足する物を書いて渡したのに、帰ってきた言葉酷かった。
悲しみはごみ箱へ
「文字多くて読むめんどかった。ほんで捨てたよ」
「そうですか、ご迷惑おかけして申し訳ありません」
さっと身を反し、来た道を戻った。後ろで何か聞こえたが、もう平常心が保てなかった。
教室で自分の席へ座り、あの日を思い出していた。
教室には人はおらず、カーテンは開けられていて、暗いオレンジ色の光が世界を染めていた。
教室の光は付いてなく、教室のドアは私が入ったドアだけが開いている。今学校に居るのは、特定の部活動と先生方と私だけかもしれない。