助けながら踊る
□悲しみはごみ箱へ
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「もし、出来たらさ…?
あのさ、俺と付き合わない?」
「でも、私、まだ…」
「いやいやいや、今じゃなくって、あの野郎を忘れたらで、良いからさ?」
私は暫く考えて、私は迷いながら言う。
「でも、もし…違う人に…」
「だー−−っ!!
もう、それも良いよ。名前ちゃんが、いつか俺を好きになるなら…もしかして可能性もないの?」
真剣な顔が急に、しょんぼりした猫のようになって、私は吹き出してしまった。
一方彼は訳が分からず、しょんぼりしたまま、首を傾げた。
「いいえ、可能性はありますよ。藤崎君は素敵な方だから…しかし、私にはもったいないです」
「違う!俺にはもったいないの!名前ちゃんは、すごくいい子なの!ね?」
「ありがとうございます」
その後、強い指切りをして、藤崎君から手紙を取り上げた。
私はその手紙を、藤崎君の前で破り捨て、彼は焦ったが説明すると落ち着いた。
「明日は終業式ですね」
「夏休みか…会えなくなるのは寂しいな」
「連絡先を教えますよ」
「マジ!?」
この二人は、夏休みが終わる頃に仲良くなる。と、窓から見つめている少年は思った。
「藤崎め…」
END?