助けながら踊る

□へんたい!
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きゅ…きゅう…きゅうきゅう…きゅきゅー…

そこは、一般人から見れば恐ろしく気持ち悪い部屋に、藤崎は集中をしながらまたこの部屋の一部となる、気持ち悪いイラストを書いている。
そして、某ごつい男性がギターを弾いているポスターが貼られたドアが開いて、部屋の主が現れる。


へんたい!


「ふっじー!ぼくの新ポス出来たぁ?」

明るく中性的な声が部屋中に入り、藤崎は荒い息をしながらゴーグルを外して、必死に足りない酸素を吸収しようと励んでいた。

「おー…!も、リロたんができとるー!さっすが神絵師やなぁ!頼んだだけあるわ!今からラミネに…お詫びにジュースと菓子持ってきたよぉ」

「余程好きなんだな」

俺の言葉に、か…のじょ…彼女は名前さん。先日、急にうちに来た依頼人。スイッチと同じ方面だが、彼女は断固否定していり。スイッチ曰く、名前さんはゲームを専門にしているのだと。
興奮すると、独特のヒメコに近い訛りが出るらしい。
名前は、この書き終えたキャラクターへの熱意を熱弁しながら、部屋の中心にある何かのゲームのマークらしき小さなテーブルに、お菓子と飲み物とコップが二つが乗っているお盆を置く。
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