SKET DANCE BOOK

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あたしの家族は父と母と一つ下の弟(京介)の4人家族である。






「綾が帰って来ないってどういうことだ!?」


「少し綾と揉めたのよ……それで、家を出て行ってから…帰って来なくなって」



あたしが11歳の頃、母と些細なことで揉め合いになり家を飛び出したのがいけなかった。母と父は別々であたしを探しに行った。暗い夜の中あたしは遠くの公園で待っていた。探しに来てくれるのを。



「綾ッ!!」


『お母さん!!』


母の声が聞こえあたしは大きな声で母を呼んだ。
あたしは母に抱きつき、母も抱きしめ返してくれた。


『ごめんなさ…いッ……ごめんなさいッ』


「いいのよ、お母さんも悪かったわ…。無事で良かった――」


泣きじゃくるあたしに優しく頭を撫でてくれた。





********


「じゃあ、帰ろうか!綾の好きなもの沢山作ったのよ」


『うん!仲直りだね!』


手をつないで帰る暗い道。そこで事件は起ったのだ――
あたしは手を離し母の前を走った。


『見てみて!星がキレイだよ!!』


「ホントだね!」


すると、勢いよく走ってくる自動車があたしに近づいてきた。それの音に気がついた母は叫ぶ。


「綾ッ!!」


『!!?………ッ』


自動車に気づいたあたしは身が固まってしまい動く事ができなかった。



―ドォンッ!!


急ブレーキと鈍い音が響き車は停車した。
あたしは押されて車にはぶつからずに済んだがあたしの目の前には血だらけで倒れている母の姿があった。


『!!………お母さん?……』


「綾…ッ………無事ね…ッよかった…――」


あたしは何が起こったのか分からなかった。


その後何も反応しない母にあたしは呼びかけることしかできなかった。


それから、救急病院に搬送されたが安否を確認する間もなく母は亡くなった。



『……………』




病院の霊安室にあたしは母の死に顔を見ていた。すると、父と弟が入って来た。あたしは父の顔を見る事が出来なかった。弟は地べたに座り大声で泣き、弟の泣き声でやっと母が死んだのだとわかりあたしも泣いた。







2012.05.12

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