読み物

□巻き髪とスパイク
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「みぃちゃん!放課後デートだから巻き髪やってぇ〜」

友達の蘭子が甘えた声を出してくる。


蘭子は読者モデルとかやってて、細くてちっちゃくて美人。
話しかけられて嬉しくない男はいないって位レベルの高い女の子。


私の自慢。

甘えられるとなんでもしてあげたくなっちゃう。だって私、可愛いものが好きだもん。

おしゃれとか、美容とか、スイーツとか。
女の子が好きそうなものならなんでも興味ある。

でもね、1つだけ分からないこと。



「早稲田のまぁーくん清楚が好きそうだからあんまり盛らないほうがいいかなぁ」

蘭子が可愛い顔をかしげて悩んでいる


「・・・明大の遼くんはどうしたの?」

「えー!この前ご飯食べただけただけだよー。ただの友達」

天使の顔で笑っている。



・・・分からない。

男ってそんなにいいもんなワケ?

私がするネイルも、髪も、メイクも蘭子は男のためにやるんだ。




まぁ、誰より似合うから楽しいんだけどね。

私の手で美しく変わっていく女の子を見るのが好き




しかし、男のためにってのが分からない。

汗臭いし、毛深いし、ゴツイし、不潔で、がさつで、図体ばっかでかくて、高圧的で、不器用で、私の美的感覚では耐えられない。


こんなことゆうと引かれちゃうから蘭子には黙ってるけどさ。


「みぃちゃんはどんな男の子がタイプなのぉ〜?誰か紹介しようか〜?」
髪を巻いている間いつもする話だ。

「私は放課後はネイルスクールがあるからさ・・・」

蘭子はちょくちょく男を紹介したがる。

「みぃちゃんクールビューティーだし、素敵な男の子紹介するからいつでもゆってねぇ♪」

ありがた迷惑


ハッキリ言えないけどwww



「はい!できたよ内巻きでお嬢様っぽい感じにしたつもりだけど・・・」




「みぃちゃん天才!かわいい〜!ありがと!じゃあ、いってくるねぇw」




華やかな笑顔に癒されて熱くなったアイロンを片して帰る準備をする。




放課後の教室からは運動部の掛け声が聞こえてくる。



グラウンドには短髪で黒髪、おしゃれとは言いがたい、真逆の人種舘が何かに向かい一生懸命走り回っている。



「みぃーちゃんおわったぁ?まってたぁ」
となりのクラスから乙女系男子の修が声を掛けてきた。

修は髪にカラフルなメッシュを入れていて自分の世界を追求するお洒落さん。
細くて、白いから男って感じじゃない。


「あっ!!」
修が驚いた顔をする

立ち上がり、ふと窓に影が映ったきがした

「?」


バリーーーン
大きな音と共にガラスが飛び散った
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