★MAIN★
□ずっと、傍に
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永遠なんてどこにもない。其れでも、幼い僕等はあの日とても可愛い約束をしたね。
永久に共に、
この世界に永遠なんて存在しなくて。だから「ずっと」なんて言葉も「絶対」なんて言葉も確証なんかないもので。
アンタと俺の関係だって「ずっと」続くかなんて誰にも分からないんだ。そんなひどく曖昧な関係。
だけど、それでも俺はアンタを愛してる。
「光、光以上に好きになる人なんておらへんよ」
優しい口調で、脱色したわりには柔らかな金を風に揺らして笑う謙也さんに俺は目を逸らせなかった。不覚にも、綺麗だと思ってしまったから。
いつもだったら悪態の一つくらいついているのに、俺は何も言えなかった。否、言葉が見つからなかったんだ。
「謙也さん、」
この想いを言葉に出来なくて、そんな俺を見て笑うこの人をずっと離したくないと思った。
「なぁ、光。この先きっと苦しい事もある。俺等の関係は人に言えるもんとちゃう。」
けどな、―――
あまりに綺麗な横顔で言うから、消えてしまうかと思った。咄嗟に抱き締めた彼を強く強く抱き締める。逃がさない、そう心が叫ぶ。
「けどな、それでも俺と居ってくれたら、嬉しい」
永遠なんて信じた事がなかった。これからだって信じるつもりなんかない。だけど、この人が望むのなら、俺と居る事を望んでくれるのなら。
俺は永遠が存在するような気がした。
Both permanently
(いつだって、貴方が真実)