長文

□障害物競争
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『続きまして、障害物競争。』

何ともデンジャラスなネーミング。というか、この体育宴だからこそなのだが。

『心配ですね、慶次さん…』

『何、これくらいのことは毎年さ!』

あぁ、実況担当で本当に良かった…と私は思ふ。

そして、今回の代表はこちら。
蒼組 長曾我部元親
紅組 真田幸村
教員 武田信玄

『位置について、いざ出陣!』

パン、と種ヶ島を鳴らしたのは濃姫さん…ではなく、代わってお市さん。
あれ?何でだろ?と私の疑問をよそに競技は始まった。

「ぅうお館様ぁあ!!この幸村、今日の日を心待ちにしておりましたぁああ!!」

「うむ、たぎっておるな、幸村!!」

「うるせー奴らだな…何で走りながら喋ってんだよ…」

と、長曾我部くんはグンとスピードを上げる。

「むっ、長曾我部殿…!」

彼が先頭に出たところで、1つ目の障害物が現れた。

ヒュッ ドス


一本の矢が、彼の足下に突き刺さった。
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