物語

□騎士の誓い
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第二話



「僕の名前は“ミッドナイト”ギルドは“六魔将軍”に所属している。」
ミッドナイトは、妖の左目に包帯を巻きながら自己紹介をした。
妖は黙って聞いていたが、自分も名乗らないといけないと思い自己紹介をした。
「あっ、妖です。ギルドには属していません。」
おどおどした自己紹介であったが、ミッドナイトはきちんと聞いていた。
「怖かったね…痛かったね…。良く…我慢したね。」
ミッドナイトの話し方はとても優しく、落ち着くので、妖はミッドナイトにしがみつき声をあげて泣いた。

“ガタンッガタンッ”
妖が目を覚ますと、隣にミッドナイトが眠っていた。
壊れた町で泣いたあと…きっと眠ってしまったのだろう…妖は薄い笑みを浮かべた。
「私…貴方の為に何かしたいなぁ〜。」
妖はミッドナイトを見つめて呟いた。
「僕なんかの為に尽くしてくれるの?」
急に話されたので、妖が驚いて“ズザザッ!!”と後ずさる。
それを見たミッドナイトは、苦笑してもう一度言った。
「君は…僕なんかの為に尽くしてくれるの?」
妖は“ぼくなんか”と言う言葉に、とてつもない悲しさを感じて叫んだ。
「“僕なんか”なんて悲しい事言わないでください!!」
ミッドナイトは最初、驚いて黙っていたが、優しい笑みを浮かべ言った。
「君は…優しい子なんだね…。」

その後、妖はミッドナイトにこれから行く場所について、ギルドの人達について等の話を聞いて、目的地へと向かった。

《続く》
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