その愛は死に値する
□予感
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ハッと、我に返った。
…何を考えているんだ、俺は。
ふと彼女を見ると、目を見開いて固まっていた。
「…どうしたの?」
すると彼女は数回瞬きした後、再び俺を見た。
身長の関係で必然的に上目遣いになる。
『職員室、どこですか?』
職員室…?
確かに彼女は身長は低いけれど、この身体からして1年生ではないと思う。
おそらく、俺と同じ3年生。
ってことは…
「もしかして、転校生?」
『はい、そうです!』
その返事があまりにも元気で、思わず笑ってしまった。
「職員室まで案内するよ。」
そう言って、俺は少し遅めのペースで職員室へ向かった。
――――――――――――
「着いたよ、ここが職員室。」
『ありがとうございました!本当に助かりました!』
「フフッ…お礼はいいよ。じゃあね!」
幸村は来た道を返し、足早に去っていった。
予感
(これから、楽しくなりそうだ――――)