PEACE-ALL WISH-

□序章
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雨上がりの午後―――

アスファルトの匂いが鼻につく。

一人の少女が、まだ雨雲が残る空を見上げていた。



「レーーーン!!」


そんな彼女を見上げて、また別の少女が叫んでいる。


「はやまらないでーー!!」


空を見上げていた少女・レンはふと我に返った。


「動いちゃダメぇーーっ!!!」


レンが微かに動いたのをどう捉えたのか。

見上げていた少女・ハスミが再び叫んだ。


状況はこうだ。


気分が優れないレンは授業を抜け出し、学校の屋上で雨上がりの空を見上げていた。

一方のハスミは、放課後になっても戻らないレンを探し回り、校庭から屋上にいる彼女を見つけた。

遠くから見つけたせいか、ハスミはそんなレンの状況を悪い方向へと解釈してしまったのだ。


 
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