ポケモン本棚

□大人な僕と
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会話とは、時に予想もしてない展開を生み出すことがある。

クダリさんがまた何の前触れもなく

「愛梨の家行ってみたい!!」

とほざきだし、

「いや私の家なんて来ても何も面白くないですから。
家よりクダリさん家の方が圧倒的に可愛いだろうし。」

と軽く流したのが今日の昼ごろ。

「可愛いってどんな?」

「そうですね・・・ぬいぐるみがいっぱいありそうってことです。
違います?」

本気だとも思ってなかったし、またただの気まぐれだ。

そう思っての発言だったのに。

「・・・愛梨、今日家おいで。
自分で確かめてみればいい。」






いや別に後悔してるわけじゃないんだけども。

こう、仮にも上司であるクダリさんの家にお呼ばれというのは、その、どうしたものか・・・。

サブウェイマスターは所謂『社長』もしくはそれ以上の地位に値する。

相当な金持ちだという私の予想はあながち間違ってなかったらしく、地図の先にあったのは高級マンションだった。

・・・うわ、超場違い。

駐車場にはベンツ君にフェラーリちゃんがずらり。

垣根でさえもが高そうに見える。

「・・・あは、あははは。」

帰ろう。

クダリさんには「急用がありました」とでも口実をつけて、あぁそうすると明日は疲労2倍デーかもしれない。

くるりとUターンをする。

さぁ帰ろう、人と会う前に帰ろう。

「どこ行くのー?」

ギクッ

こ、これは・・・。

「いらっしゃい。
僕ずっとロビーで見てた。
愛梨面白い。入り方分かんなかった?」

そこまでど庶民じゃないですよ。

でも、紳士っぽく手なんか差し出されたら・・・

普通、逃げられませんよ、ね・・・?
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