ぬらりひょんの孫 本棚

□雪の丑三つ時事件
1ページ/1ページ

「・・・あれ。」

どうも目が覚めてしまったらしい。

時はまだ丑三つ時。

このまま再度眠りに入ってもよかったが、喉の渇きを感じ、眠い目を擦りながら雪女は布団を出た。

ふらふら・・・ゴン。

ふらふら・・・ガン。

いちいち角や柱にぶつかりつつ、台所へ到着。

コップに水を注ぎ、一気に飲み干した。

「さぁ・・・戻って寝ましょ。」

コップを濯いで部屋に戻る。

少し目が覚め、さっき程ぶつかってない・・・気がする。

だが部屋の前まで来ると、睡魔が瞼を重くした。

欠伸をしながら部屋に入ると・・・

おかしい。

誰かが自分の布団で寝ている。

「ちょっと、誰・・・?」

さっさと寝ちゃいたいのに。

反応がなかったため顔を覗き込んでみる。

それは・・・

「ん・・・?牛頭丸・・・?」

スースーと寝息を立て、眠っている。

「どし・・・て、ここで?」

すると、さすがに気配を感じたのか、呼ばれた主がゆっくり瞼を開く。

そして・・・跳ね起きた。

「ななな、何でここにいんだよ雪んこッ!!」

「何でって・・・ここは私の部屋・・・。」

「はぁぁ!?寝ぼけてんのか、あ!?」

「ん・・・?」

目を擦る。

やはり自分の部屋のはず。

「ふぇ・・・?」

そう、自分の部屋・・・の気がする。

というか、もう眠い。

とにかく眠い。

クァーーッと、大欠伸を一つ。

明日も早いわ。

牛頭丸が色々言ってるけど、よ
く分かんないし。

あぁ・・・もぉ駄目・・・。

「・・・さい・・・。」

「は?」

「おやすみ・・・なさ・・・」

「え。」

ここまでが限界。

私は深い幸せに落ちて行った。

      


次の日、いつも一日一回以上か

らかってくる牛頭丸が、何も話
しかけてこなかった。

何か顔赤いし。

熱でもあるのかしら?






雪の丑三つ時事件
(まぁ別に、どうでもいいけどね。)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ