ご注文
□結婚しようよ。
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１．昔の夢
―「名無しさん、大きくなったら何になりてぇ？」
「うーんとね、およめさん！」
「そーけ。そんなら名無しさんは俺の嫁さなってくれる？」
「もちろん！やくそくだよ？」
−ピリリリリ
なんだ、夢か。
時計の音で私は目が覚めた。
にしても懐かしい人が出てきたなぁ。しかもあんな昔のこと･･･。ちょっとだけ恥ずかしいや。
って、そんなこと思ってる場合じゃない！
遅刻しちゃうよ〜！
しかも今日は始業式だし、急がないと。
着替えを終え玄関まで走っていると、お母さんが
「今日は名無しさんに会わせたい人がいるから早く帰るのよ〜！」
「うん、わかったぁ!!」
今日から高校生最後の１年が始まる。
そして、この１年がまさか私の人生を変えることになるなんて、今の私には思いもよらなかった。