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□好きなくせに馬鹿みたい
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−「私、貴方のことが好きなんです。付き合って下さい」
「・・・まだおめのこと何も知らねぇがら、付き合えね。すまねぇない。」

昔、罰ゲームで告白させられた相手。
今でも忘れることはない、大好きな人。
そんな人と、街で偶然再会してしまった。
「ベールヴァルド君、」
「・・・名無しさん。」
懐かしい声。本当に好きだった、彼の声。

あの時は、本当に辛かった。
彼は、それ以来目も合わせてくれなくて。
「告白した」という噂のせいで、彼には本当に迷惑をかけてしまった。

あれから5年。目の前には、あの人がいる。
もう十分時間も経った。お互いに分かり合ってもいいということも知ってる。
ほら、彼が真剣な目でじっと私を見てる。
話し合えば簡単に解決できることなのに。
時間なんかあっという間に埋まるのに。

でも、意地っ張りな私は今までの想いなんて伝えようともしなかった。
何も言わないで、彼の横を通り過ぎた。
彼は私の方へ視線を向けたまま、立ち尽くしていた。

・・・本当は、伝えたかったんだよ。
「あの頃からずっと好きだった」って、言いたかった。
でも時間のせいにして、私は彼から逃げた。




好きなくせに馬鹿みたい




話していれば、変わったのかもしれない。
title:確かに恋だった


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方言テキトーですみません。
ちなみに少しだけ実話です。
 

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