駄文

□フーキーズ 家出
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「和兄のバカー!!もう家出してやる!!!!」
「出ていけ出ていけ!!!バカな奴がいなくなって清々すらぁ!!!!!!」
夕日が街を赤く染め上げ夜が訪れようとしているそんな時間に、二つの怒声が藤木八百屋店に響いた。

ぴんぽんぴんぽんぴんぽん
「な、なんだぁ?」
平八郎が夕食の準備を始めていると急かす様なインターホンが鳴った。
ぴんぽんぴんぽんぴんぽんぴんぽん
「はいはいはい、今出ますって〜!
なんだぁ?このインターホン・・・」
なおもしつこく鳴り続けるインターホンに返事を返しながら、台所から玄関へ向かう。
うるさくインターホンが鳴り響く玄関に辿り着きドアを開けると、そこには、
「・・・勇馬?」
「平兄、しばらくここに泊めて!」
泣きながらドアの前に立っていたのは隣の藤木八百屋店の息子・勇馬だった。

藤木勇馬、家から十歩のなんとも距離の短い家出であった。
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