05/15の日記

21:21
D灰×銀魂/三人組+沖田
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「被ってんでィ」

食堂でお菓子を挟んで談笑していると、ふと思い出したように沖田が声を上げた。
アレン、神田、ラビの三人が一斉に、テーブルにやや乱暴に湯呑みを置いた沖田を見る。

「えーと、総悟。被ってるってどういう……」

冒頭の沖田の発言に疑問を持った、アレンが首を傾げながら聞く。神田とラビも同意見のようで、黙って沖田の答えを待った。
沖田はフゥ、と大袈裟に溜め息を吐くと、三人を見る。

「アンタでさァ、赤髪」

沖田がラビを指差す。
まさか自分が指名されるとは思ってもいなかったラビは、思わず背筋をピンと伸ばしてハイッと良い返事をする。

「俺と声が似すぎでィ。変えろ」
「!?」

沖田の想像を絶する言葉に、ラビは戦慄した。
確かにラビ自身も沖田とは何となく声が似ていると思ってはいたのだが、まさか声を変えろと言われるとは予想外である。
さすがに冗談で言っている……と思ったラビだったが、沖田の表情は真面目だ。

「ソーゴ、さすがに声を変えるのは無理さ!」
「声帯でも取り替えれば可能でさァ。そんなことも出来ねェでブックマン? 笑わせんじゃねェや」
「ブックマンとか関係ないじゃんさ!」
「関係大有りでィ」

沖田とラビの言い合いを聞きながら、アレンと神田は確かに声が似ているなぁと思っていた。
目を閉じると、どちらかがテンションを変えて一人芝居をしているように思えてくる。

アレンは言い合う二人に近付き、そっと肩に手を置いた。……どちらの、など、愚問だろう。それはもちろん……。

「ラビ」
「あ、アレン! お前もソーゴに何とか……」
「声、変えてみませんか?」

ラビは泣いた。

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中の人繋がり。


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