06/21の日記

20:03
脱色×マンキン/ルキアとアンナ 1
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虚の一匹や二匹に畏れることはないが、それが十匹となれば話は別だ。
汗で湿った手で袖白雪の柄をギュウと握り、周りをグルリと見渡す。何時ぶりだろうか、こんなに大量の虚を見るのは。
また石田が余計なことをしたのかと考えてしまう程である。……もちろん、奴はあの時で懲りている筈なのでそんなことは有り得ないと思うが。
では、何故だ。
私とて死神なのだから、霊圧につられてやって来た奴もいるだろう。しかし、それにしては、数が多すぎる。今までは現れたとしても、多くて三匹程度であったのだから。

「一護は無事だろうか」

ふと思い付いたのは、一護のことだった。
一護は私よりもずっと大きな霊圧を持っている。
一護の強さならば大丈夫だとは思うが、しかしやはりその身を案じてしまう。
……一護だけでない。井上も、石田も、茶渡も。強い霊圧を持つ者は、虚に狙われやすいのだ。

「無事でいてくれ……」

一度心配を始めると、段々と不安になってくる。
些か、人間らしい感情だ。
袖白雪を握り直す。ここで倒れるわけにはいかない。

「舞え、袖白ゆ」
「通行の邪魔よ」

始解しようとした時だった。
私を囲んでいた虚のうちの一匹が吹っ飛ばされたのだ。思わず解号を途中で止め、虚が飛んでいった方向を見る。
しかし、既に尸魂界へ送られてしまった後らしく、その姿はどこにもなかった。

「ったく。さっきから何なの」

苛立っているような少女の声。恐る恐るそちらを見れば、現世の学校の制服を身に纏う少女が立っていた。
手には数珠。恐らく1080だろう。1080といえば、現世のイタコが使うユルシ道具の1つのはずだ。……ということは、この少女は……。

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続きます
らっどのDUGOUTを聴きながら書いたらひどいことになった。


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