キャプテン=赤

□第15話
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シズはとりあえず、いったん船に戻った


シズは部屋に荷物を置いて、片付けた後
刀を持って外に出る

久しぶりに、真剣を振ろうと思ったのだ

甲板には、人がいっぱいいたので
やめて、船から下りて練習することにした

船から下りたとき、キラーが声をかけてきた

「シズ何処に行くんだ?」

「いや、ここでもいいんだけど
これ、ちょっと振ってみようかなって」

「……見せてくれ」

シズは刀のことかと思い
抜こうとしたが、キラーに止められる

どうやら、振ってるところが見たいようだ




シズはその辺の木の元へ歩き
少し離れた片足を地面につけて座る

「はぁ!!」

次の瞬間、木が倒れる

「ん〜、なんかなまってるね」

シズは恥ずかしそうにいつの間にか抜いていたらしい刀を納める

いつもゆっくりしているシズからは信じられないほどの速さ

「…………」

キラーはじっとシズを見る

「これじゃ、戦えない?」




シズの刀さばきは基礎はきちんと叩き込まれており
太刀筋も悪くない
木の切り口は綺麗に切れている


「悪くない、実戦で使えるかはシズ次第といったところか」

キラーの言葉に喜ぶシズ

「私次第か…私、人殺したことも
刀で傷つけたこともないや」

柄の部分を撫でるシズ
そこでキラーはふと気づく

「シズ…首…」

「え?」

シズは気づいていなかったらしい
キラーすらも今気づいたようなものだ

シズに赤いキスマークが残っていた





……………

シズはしばらく練習をしていると

キラーが手合わせをしてくれると言った

「手加減してね?」

とお願いしたが…



ードゥンー

キンッ

ガン



(おかしいよ!!これ手加減してるのか!?)

シズはキラーの攻撃を受け流すのが精一杯だった
走り回っていると、船の目の前まで来てしまった

「ちょっ!!手加減してって言ったじゃん!!」

キラーは攻撃の手を休めない
シズは息が上がってきてる

「している」

キラーは「人間としておかしい」域のジャンプ力で飛んでくる

「ひぃ…」

半分涙目になってくるシズ





ガキン



刀がシズの手から飛ばされて
地面に突き刺さる

「はぁ…」

シズはへなりと座り込む

「ありがとうございました」

とまった瞬間に全身から汗が流れる
キラーはすました様子で立っている
それがムカついたので、シズは勢いで立ち上がって手を上げたが
キラーに止められてしまった
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