キャプテン=赤

□第15話
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「これくらい戦えれば十分だ」

キラーはシズの頭を撫でる

「意外と動けるんだな」

船員達がどうやら甲板から見ていたらしい
シズは手を振る




そこに、丁度どこかから帰ってきたらしいキッドがやってきた

「あ、キッドおかえり」

へなりと座り込んでいるシズと
清清しい表情でそばに立っているキラー

「キラー…お前」

どうやら、察したらしいキッドは呆れたようだ

「あまりシズをイジメるなよ」

ニヤリと笑って船へと入る

「違いない」

キラーもキッドの後をついていく





シズは空を仰ぐ
火照った身体が熱くて仕方がない

「雪ふれ〜」

シズが叫んだ瞬間
ふわりと何かがほほに触れる

同じように続いて白いものがヒラヒラと空から舞い落ちるかのように現れる

空を見るが雲はひとつもない

何かと思っていると
髪から滴り落ちた汗がふわりと雪に変わった




その頃、キッド達同室メンバーは部屋でまた暢気にゲームをしていた

「俺の勝ちだな」

キッドが勝ち誇った笑みで笑う

「またか…」

もう一回ゲームを始めようとした瞬間
扉が突然開いて風と共に雪が入ってきた

「「「うおっ」」」

雪は3人の近くで止まると
シズへと姿を変える

「見た見た!?今の!!」

興奮した様子のシズ
3人はあっけにとられていた




シズはどこからか
「悪魔の実図鑑」を持ってきて
とあるページを開く

“ユキユキの実”と書かれたページ

「あまり使えないしむしろ弱いけどね〜」

自然系のユキユキの実…

「使えねぇ…」
「違いない」
「そうだな」

自然にある雪を考えてみればわかる
人肌でも雪は水に変わってしまう
火などの能力にかかれば、一瞬でぱぁだ




「……凍傷させますよ?」

シズは息を吹きかける
ひやりとした空気がかすめる

「私…知ったんですけど
水もある程度なら雪に変えられますからね?」
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