あなたが好きなだけなのです
□これが日常
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「……」
「どうした、雲雀」
校舎裏、学ランをまとった男とスーツ姿の赤ん坊が話している。
端から見ればとても異様な組み合わせだろう。
「いや…今日はあの子がこないなって」
雲雀はあの子を思い出したのか面倒くさそうに眉間にしわをよせた。
「あの子…あぁ、お前が前に言ってた奴だな」
珍しく悩ましげにため息を吐く雲雀。
「あの子、毎日昼休みになると僕が何処に居ても突然現れて
どこか触って
帰っていくんだよ」
「……変わった奴なんだな。それにしてもお前が隙を見せるなんて相手は
どんなや「恭弥さぁぁぁあん!!!」
がばちょ
「!!!?」
雲雀はとっさに背中に張り付いている何かを振り落とそうとした。
が、それは叶わなかった。
張り付いた少女は、しぶとかったのだ。
「あーもう恭弥さん素敵ッ!いいにおいーッ」
「ちょ…離れてよ…!」
「やーですよ!もう、私がどんだけ我慢したと思ってるんですかー」
「…もしかしてずっと近くに居たの?」
若干顔を青くさせ、今だ剥がれない少女におそるおそる尋ねる。
もしそうなら何だかこいつはって感じじゃすまない
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