あなたが好きなだけなのです

□お詫び申し上げます
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「何がいいですかね…
骸君なら何が嬉しいですか?」

「僕ですか?…僕なら気持ちがあれば
何でも嬉しいですね」

骸は小さく笑った。



「…骸君絶対モテてますね」
「?」
「そう思ってもらえるなら
あげる方も嬉しいじゃないですか」


憎いですねこのこの!
そう言うと骸は可笑しそうに笑った。


「確かに頂いた物はありがたく受け取りますが
本当に貰って嬉しいのは一人だけですよ」





………





「…あぁ、恭弥さんですか」
「…そういう設定でしたね」

「はい?設定?なんですかそれ」
「…いえ、ちょっと日常を楽しくする企画実施中でして
その設定です」
「たまに骸君の発言が理解できません
何、企画実施?」
「気にしないで下さい…」


「日常、楽しくないんですか?」
「え?…そうですね、どうでしょう」
「学校とか、楽しくないですか」


「いえ、今は学校行ってないんです」
「ええ!?えと、何で…」

今は牢獄にいるんです、なんて言える筈もなく、
どう言おうか骸が悩んでいると
聞いてはいけないと思ったのか慌てはじめた。


「えと、楽しくないなら私が楽しませます!
と、得意なんですよ私!そういうの…」

骸はとりあえず落ち着かせると嬉しそうに笑った。


「今は楽しいんですよ。貴女と逢って日は浅いですけど
貴女と話すのがとても楽しいです」
「じゃあっ…日常にしちゃいましょう!」


ほのぼのとした空気が流れた


.
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