novel
□呼び名
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小松、小松君、松……
アイツらには色々と呼ばれているようだが、俺は小僧の名をまだ呼んだことがなかった
まぁ、別に大して気にもしていなかった……
小僧に言われるまでは――
俺は小僧に「よかったら食事に来ませんか?」と誘われ、小僧の住むマンションに足を運んだ
「ゼブラさん」
食事の後片付けを終えた小僧がキッチンから出てきた
「あ"?」
「ゼブラさんっていつも僕のことを小僧、小僧って呼びますけど、僕一応25歳ですよ?!」
急に何を言い出すんだコイツは……
確かに自分達がデカイせいか幼くは見えるが年齢ぐらいは知っている
「だから何だよ」
「だ〜か〜ら〜!!僕はれっきとした大人です!!」
頬を膨らませて手をパタパタと動かしている小僧を見て、余計に幼く見えた……つーか、大人が頬膨らましてパタパタするかよ
「じゃあ、大人な小僧は一体俺にどう呼ばれてぇんだ?」
膨れている格好が面白れぇから意地悪く聞いてみた
「小松です!!小松と呼んでください!!!」
「はぁ??テメェ、チョーシにノんなよ?」
「断じてノってません!!大人として、小僧って呼ばれるのって意外と恥ずかしいことなんですよ!?」
「知るかよ」
顔を真っ赤にして抗議しているところを見ると、本気で恥ずかしいらしい
「名前で呼んでください!!」
「断る」
「なんでですか?!」
「なんで俺がテメェの願いを聞き入れなくちゃいけねぇんだよ」
「聞き入れてくれないとデザート出しません!!」
「なんだと!!?ふざけんな小僧!!!」
「じゃあ、呼んでください」
「チッ……」
ムカつく……
ただ言うことを聞くのも癪だしな
「おい」
手招きすると小僧はちょこちょこと俺の隣に座った
俺は小僧の耳元に顔を寄せて一言
「さっさとデザート持ってこい、小松…」
「ひゃっ!!」
腰が抜けて立てずにいる小僧にニヤリと笑って
「これで満足か?」
小僧は頬をより一層赤く染めて、振り絞るようにこう言った
「やっ…やっぱり、小僧でいいです///」
「フンッ!!俺に勝てると思うなよ、小僧!!」
ゼブラのエロボイスで腰が抜ける小松……
すみません…俺得です(^_^;)
→おまけ