novel

□出逢った時から
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はじめてアイスヘルで会ったときから気になっていた存在……
とても真面目で純粋な彼に俺は心を奪われた


「好きだ」

「え?あぁ、このお団子お好きなんですか?」

じゃあ、これもどうぞとニコッと笑って自分の団子を俺に渡してきた

(違うって…小松君、君はどんだけ鈍感なんだ;)

俺の告白も虚しく彼には伝わらなかったようだ

(言い方を変えてみるか…)

「鉄平さん?どうかしましたか?」

ずっと黙っていた俺を心配して小松君が声をかける

「この団子も確かに好きだけど、俺は小松君の方が好きだな」

少し照れ臭くて、隣に座る小松君の顔をチラッと盗み見る
すると小松君は顔を真っ赤にして、驚いた表情で俺を見ていた

「え!?」

「小松君、鈍感すぎ」

(四天王達が可哀想になってきた……)

こんなに鈍感だったら、どんなにアピールしても気づいてもらえないだろう
ましてや彼を狙っている奴は数えきれぬほどいる

(小松君から反応がない…。もしかして俺、振られちゃった?)

それはそれでツラいな……と考えていると、小松君が口を開いた

「ぼ…僕も、初めて会ったときから鉄平さんのこと…そのっ……す…好きでした///」

「ぇえ!??」

思わず声がひっくり返ってしまった

(えっ!?小松君が俺のこと好き!??っていうか、出会った時からってことは……相思相愛だったってことか!??)

早いとこ告白しとけばよかった…などと思いながらも、あの日以来、彼が自分のことを想ってくれていたことに感動していた

「あの…鉄平さん」

「なに?」

内心取り乱して、あくまでも顔は冷静に……

「顔…近いんですけど///っていうか、リーゼントが刺さってます;」

「おわっ!!!」

(全然冷静になってなかった……)

「嫌だった?」

(何聞いてんだ、俺;)

完璧に引かれたかも…と思っていると、思わぬ言葉が返ってきた

「嫌ではないです。むしろ傍に居れることが嬉しいくらいです///」

その言葉を聞いて、此所が茶店ということも忘れて俺は小松君を思いっきり抱き締めた。衝動的というやつだ

「ちょっ…鉄平さん///皆見てますよっ///」

「見せつければいい…」

周りの目なんて気にしない。ただ、今はこうしていたかった



その日から俺は、小松君のために食材を再生することを誓った――――













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