夢(ガンダム)

□月からの妖精。
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「あぁーお腹痛い…」





今日は所謂女の子の日ということで、体が辛かった。

所持していた薬を飲んだのが、ほんの五分前。

どうでもいいから、今日は寝ていよう。

それがさっき下した決断だった。












「アリア?どうかしたか?」





部屋に戻ろうとした絶妙なタイミングで会いたくなかった人物に声をかけられた。

振り返ると、そこにはデュオだけでなく他のパイロットも揃っていた。

ますます最悪だ…
と思う。







「お腹が痛いんですか?」

「あ、うん」

「大丈夫ですか?」

「つか、どうしたんだ?なんか変なもんでも食ったか?」





デュオの発言にイラッと来た私は、最大限にデュオをからかってやることにした。





「デュオ、貴方の、子供よ」

「…はぁ!?」





案の定、驚きの表情を見せるデュオ。





「そうなんですか!?」

「避妊はしっかりとしておくべきだとは思わないのか?」





カトルとトロワがデュオを責めだし、五飛とヒイロは興味無さげにそれを見ていた。





「おいおい!ちょっと待てって!!」

「何を待つんですか?話は終わってませんよ?」






…わぁお。

黒カトル様が降臨なさっている。

黒カトル様には流石のデュオも冷や汗をかいていた。



そろそろ可哀想になってきたな…。











「あ、あのね、皆?」





主にカトルとトロワ、





「実はそれ…

「分かったよ!現実にすればいいんだろ!?」

…え?デュオ?」







私の方へと近付いてくるデュオの目はマジで、獣の様な雰囲気に顔がひきつる。


ま、まずい…

このままでは、デュオに美味しく頂かれてしまう…

それは、非常にまずい…









「デュ、デュオ?ちょっと落ち着こうか?」

「落ち着いてるぜ?」





ジリジリと私との距離を縮めてくるデュオ。




く、喰われる!!













「デュオ、現実にすればいいってことは、事実じゃないんだよね?」

「え?あ、あぁ…」

「そっか。なら良かった。現実だったらデュオをこの世界にいなかったことにしなくちゃだったからね」

「…







ニコリと笑ったカトルに、今まで味わったことのない寒気を覚えたのは私だけではないと思う。















月からの妖精。
(生理かよ)(男にこの辛さは分かんないわよ)









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