夢(ガンダム)

□Sweet Love
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「ん……」



ふと目が覚めた。
時計を見れば午後一時。
休日とはいえ寝過ぎたな…、なんて思いつつベッドルームを出てリビングへ向かった。




リビングへ入れば優雅に紅茶を飲みながら読書をするティエリアの姿。



「おはよ、ティエリア」



そう声をかければ緩やかな手つきで本に栞を挟み、私の方へと目線を向けた。



「おはよう、と言うには遅すぎる時間だと思うが?」



クスリと笑いながらそう言うティエリア。
微笑を携えたその表情の美しさにドキリとする。



「あはは、確かに。ちょっと寝過ぎちゃったなー」

「休日だから仕方ないだろう。だが…」

「だが…?」

「アリアが起きないと、食事にありつけない」



冗談まじりに言われた言葉に私は微苦笑した。
彼は驚くほどに料理が出来ないから、食事は私の担当なのだ。



「ごめんごめん。あ、起こしてくれて良かったのに」

「…あんなに幸せそうな顔をして眠るアリアを起こすのは気が引けたんだ」



優しく私の頭を撫でるティエリア。
少し眉をひそめて苦笑する表情も美しいと言うか様になってると言うか…



「…それじゃあ、おわびに何でも好きなもの作ってあげる」

「…ふむそれなら、パスタが食べたい」

「パスタ、ね。味は?」

「アリアの好きなようにしてくれ」

「…じゃあ、カルボナーラね」

「あぁ、それでいい」



ニコリと笑ったティエリアに私も笑い返す。


エプロンを着てキッチンに入ろうとしたら、後ろからギュッと抱き締められた。



「ティ、ティエリア?」

「言い忘れていた」

「…何を?」

「デザートはアリアがいい」

「なっ!?////」



クスリと笑った後、私の首筋にキスを1つ落としてから離れたティエリア。



「楽しみにしている」



フッと不敵に笑ったティエリアに、恥ずかしくなってキッチンへ駆け込んだ。


あぁ…絶対今顔真っ赤だ。
火照る顔を落ち着ける為に、私は料理を始めた。












Sweet Love
(君の愛が)(甘く香る)
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