夢(ガンダム)
□零れた涙は幸せの証として。
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「アリア!」
「…カトル」
私を見付け、駆け寄ってくるカトル。
彼は今日も美しくて、だけど、三ヶ月ぶりに再開した彼は、少し大人びていた。
「久しぶり、アリア」
「うん。久しぶり」
「……何か、あったの?」
「え?」
「最近、僕と距離を置いてるよね。電話しても素っ気ないし…」
「そんなこと…」
「本当にない?」
カトルの真剣な眼差しに、思わず目をそらした。
「目を、合わせて?」
あくまで優しい、カトルの声が、逆に私の心を苦しくさせた。
「アリア…」
カトルの声のトーンが落ちたのを聞いて、少し罪悪感。
なんだかいたたまれない雰囲気になってしまった…
「ごめん」
そう一言呟いてから、私はカトルから離れた。
カトルが私を引き留めるような声が聞こえたが、かまわず全力疾走した。
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