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□呪縛対象
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四肢を鎖で繋がれた君は、
悲しい目でぼく を見る


ぼく には、
可愛くて仕方ないその目。



『ねぇ、誘ってるの?』
「誘ってなんか…ない、よ」



反抗して、鎖の音が
ガシャガシャとなる。


その音と比例して
ぼく の脳はよく動く。



身動きが取れない君の
太ももを撫でても、
胸を触っても、
下を触っても、
ぼく は欲情なんかしない



ぼく はあかいあかい血が
すきだから





『誘ってない事なんかわかってる。ぼく はそんな事では襲わないから』




そう言いながら、
君の頬にナイフを伝わせる

ツー。と流れる血は
ぼく には愛液に見える



「痛いっ!止めて止めて!」




ぼく は君の頬を舐めて
血を拭った



縮こまる君、恍惚なぼく 。



そのまま、君の唇に
キスをした。

君の唇には、君の血も付いて
より色っぽく見えた。




呪縛対象




君が、好きすぎるから






fin、

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