企画
□Clap小説2
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Clap Thanks!!
Clap小説/廉造
少し、昔話をしよか。
俺とあいつがまだ小さかった頃。
俺らが住んでいた町がいきなり何者かに襲われたんや。
そん時俺は魔障を受けてへんかったからその正体が悪魔やったなんて全く分からへんかった。
ある意味、見えはらなくて感謝しとる。
あんな状態のときに見えとったらきっと今も恐怖で夜も寝れんもん。
…でも、あいつは違った。
物心ついた頃から悪魔が見えとって。
今思えばかなり怖い思いをたくさんしたと思う。
俺が何も知らんところで、家が壊され、家族を奪われ。
そんなんやったから、少し人間不信になってしもぉたところもあって。
何も知らんかった俺はあいつに不審な目をしてしまったんや。
俺が真実を知ったのはみんなの傷が癒えてきた、そんな時やった。
一人で苦しんでいたあいつ。
それを知らんで手を差し延べられなかった自分に嫌気がさした。
――俺は、その時思ぉたんや。
もうこいつを傷付けさせない
傷付けるやつからは全力で守る、と。
それからと言うもの、町を襲った悪魔を討つことしか考えられへんで。
ついに今日、悪魔採伐へ出ようとしているところやった。
もしこれが恋ならば
(俺が持っている全ての力で)
(君のことを守ろう)
2011.08.21〜2011.09.12