短編

□夢花火
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夏と言えばやっぱり……

夏祭りー!!!


夢花火


夏休みの楽しみ方と言うのは人それぞれだと思う。
海に行くのもよし、恋人を作るのもよし、クーラーがガンガンにかかってる部屋に篭るのもよし。
でもあたしは夏はお祭りだと思う。

…と言うわけで。

『やって来ました、夏祭りぃー!!』

「莉音うっさい」

『…。』

げふんげふん。
早速つっこまれちゃいましたが。
今あたしたち"塾女子メンバー"は近所のお祭りに来ています!
と言っても主催者はやっぱりメッフィー。
だからそこらの小さなお祭りとは規模が違う。

「でも…凄いスケールだよね、このお祭り。
私もテンション上がってきたかも!」

『お、しえみちゃん分かってるぅー!
ほらほら、出雲たちもテンション上げて行かないとー
あたしたちに置いてかれちゃうよ!』

「ふんっ…。
ほら、早く行くわよ?」

『え、ちょ!まってよぉー!!』

つっけんどんな態度をとっていても楽しみなのはみんな一緒みたい。
いつもの出雲からは想像も出来ないくらい目を輝かせていた。

そんな出雲が一番始めに止まった場所は…

「『…射的?』」

出雲の意外なチョイスに思わずしえみちゃんと顔を見合わせる。

「な、なによっ!」

『いや、意外だなと…』

「あたし結構射的得意なのよ!ほら、いくわよ!!」

ぐいぐい引っ張られて机の前に立つ。
すると、射的屋さんのおばちゃんが撃ち方を説明してくれた。
弾は4発。

果たして、結果は…?!


「『ざ、惨敗…。』」

あたしとしえみちゃんは外しに外しまくって、結局1発も当たらなかった。

一方、出雲はと言うと…

「ほんと、へったくそ。
…まぁあたしがうますぎるだけか」

嫌味を言いながら射的で取った景品をひらひら見せ付けていた。

『くっそぉー!
次はヨーヨーすくいで名誉挽回だっ!!』

「なんか地味…」

地味で結構!
こうなったら徹底的に遊んでやるんだから!!



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